2009年度 総合科学部 人間社会学科 法律経済コース 学部課程 — 2年

刑事訴訟法

肩書不明・山本 雅昭, 准教授・上原 克之

2単位

目的

国は犯罪者に対して刑罰権をもつが,刑罰権を実現するには犯罪を犯したと疑われる者が犯罪を行ったことを確定しなければならない.そのために,捜査機関の捜査に始まり,裁判所の審理・判決,行刑機関による刑罰の執行に至る一連の刑事手続が整備されている.刑法が刑罰の前提となる犯罪という要件と刑罰という効果を問題とする法領域を指し刑事実体法といわれるのに対して,具体的事件に臨んで国に刑罰権が発生しているか否かを確定する刑事手続を問題とする法領域を刑事手続法というが,本講義では,こうした刑事手続法を概観することとしたい.

概要

刑事訴訟法

キーワード

法律

関連科目

刑法I刑法II

注意

他の法律系科目(特に,憲法,行政法,刑法)と合わせて履修することが望ましい.

目標

1.一連の刑事手続が犯罪者の確定に向け慎重を期して構築されていることを把握すること.

計画

1.刑事訴訟法の基礎
2.訴訟の主体
3.捜査の原則
4.捜査の実行と終結
5.公訴の提起
6.訴因と起訴事実
7.公判の原則
8.公判準備
9.公判手続
10.証拠調べ
11.伝聞法則
12.伝聞例外
13.自白法則
14.裁判員制度
15.期末試験
16.総括授業

評価

期末試験の成績に基づいて行う.

再評価

なし

教科書

教科書は使用しないが,最新の六法を持参されたい.

参考資料

なお,参考書として,田中開ほか『刑事訴訟法[第3版]』(有斐閣アルマ),『刑事訴訟法判例百選[第8版]』(別冊ジュリスト,有斐閣)を推薦する.

備考

隔年開講.今年度開講せず