2009年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 2年(前期), 3年(前期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 2年(前期), 3年(前期)

2009年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 歴史·社会サブコース 学部課程 — 2年(前期), 3年(前期)

日本史研究I

教授・桑原 恵

2単位

目的

日本近世から近代にかけての女性史について講義する.女性や男性の「あるべき姿」とされるモデルは,時代によって変化することや,それはどのような社会の変化,政治体制の変化によって起こるものであるかを講義する.その上で,「女らしさ」や「男らしさ」といった概念自体が,江戸時代の国学者における,古事記解釈においても異同があることを講義する.

概要

江戸時代後期の社会において,自己形成するための「地域」や「公共社会」との関わりについて,思想形成・歴史認識の観点から考察する.

キーワード

日本近世,明治初期,女性史,性別役割分担,子供観・母親役割,近代化

関連科目

日本史研究II

注意

史料を配布して,講義を進めるが,受講生の意見や質問も受けながら,講義を進めたい.積極的に講義に参加されることを期待する.

目標

1.江戸時代中期から明治維新期に政治思想として展開した尊皇思想について,理解を深め,問題性を認識する.

計画

1.講義の論点と資料などの説明
2.女性史研究の視点
3.江戸時代の社会について:「家」のあり方の違い
4.「家」と「職場」の分離は,いつ始まるのか?
5.「家庭」という言葉はいつから出来たのか?
6.江戸時代の性別役割分担:家事について
7.江戸時代の性別役割分担2:「家政」責任について
8.江戸時代の性別役割分担3:「育児」の責任について
9.江戸時代の性別役割分担4:「介護」について
10.日本における近代化と「女性観」
11.母親役割の強化と「富国強兵」
12.女性の権利の消長:「家」の時代から「個人」の時代へ
13.「女らしさ」「男らしさ」の時代性
14.国学に見る男女観:古事記解釈と女らしさ
15.総括授業

評価

出席状況に加えて,平常点としての小テストを2回程度行い,期末テストの成績を合わせて,総合的な評価を行う.

再評価

行わない.

教科書

教科書や参考書は,特に指定しない.講義に使用するプリントは適宜配布する.

連絡先

桑原(088-656-7157, megumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前後期とも,水曜日11時50分∼12時50分