2009年度 総合科学部 人間社会学科 マルチメディアコース 学部課程 — 2年(前期)

現代絵画論

教授・平木 美鶴

2単位

目的

アカデミックな西洋絵画の歴史の流れを変えた印象派の登場から現代絵画の道が開けてくるのであるが,その後,後期印象派やキュビズム,未来派,抽象絵画の出現など20世紀初頭の絵画の動きは非常に活発なものがある.それ以降のシュールレアリスム,記号論,アクションペインティング,ニューヨーク派,ポップアートなど,現代絵画の基礎となる考え方を学ぶ.現代絵画を理解するための基礎講座である.この講義の特徴として,それぞれの理論の理解をより深め,自分のものとするために,理論に基づいた簡単な実技を設定している.言葉で考えると難解な理論も,実際に描くことにより感覚的に理解できることもある.

概要

近現代美術

キーワード

絵画,美術,芸術

目標

1.現代絵画の基礎となる考え方を学ぶ.
2.現代絵画を理解する.

計画

1.近現代の美術の流れ
2.印象派 ·筆触分割法について
3.後期印象派 ·色彩学に基づいた分割法
4.キュビズム ·二次元と三次元の問題,絵画の平面化
5.未来派 ·絵画と時間性
6.抽象絵画 ·平面にふさわしい形態と色彩の模索
7.シュルレアリスム ·反構築,深層にせまる絵画の理論と技法
8.シュルレアリスム·偶然から生まれる絵画の中の自然
9.記号論 ·記号としての物の捕え方
10.アクションペインティング ·身体の動きと絵画
11.オブジェ ·物が示す観念
12.ニューヨーク派 ·現代を捕える.アキュミレーション(集積)
13.ポップアート ·消費社会と絵画の大衆化
14.これからの絵画
15.批評会
16.まとめ

評価

評価は,授業中に行う小テスト式作品評価を基本として,出席や授業への取組み姿勢等を併用して行う.

再評価

行わない

教科書

教科書,参考書は,使用しない.授業中に毎回プリントを配布する.準備物として水彩絵の具の道具一式とスケッチブック(八つ切り画用紙程度の大きさ),HB,B,2Bの鉛筆を持ってくること.

連絡先

平木(103, 088-656-7167, hiraki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日 12時∼13時