理科教育法I
目的
中等教育(中学校,高等学校,中等教育学校教育)「理科」の教員免許の取得を目指す学生は,小学校から大学まで,長年に渡って理科や自然科学の授業に学習者として参加し,理科とはどういうものか大体理解している.初等·中等教育理科における自然科学の内容については特ににそうである.しかしながら,生徒を指導する教育者としての理科に関する認識は今一と言える.この授業では,理科教育の概要や基本的事項を解説することによって,中等教育おける「理科」をどのように把握しておくのが望ましいのか考察し,「理科」に対する新たな認識を得ることを主要な目的としている.さらに,学習者の評価の高い,中等教育の理科授業の実践例を取り上げ,それらを分析し,そのような授業の要素や要因について論議する.また,自然科学の各分野による分野別教育の一つとして,地学分野教育の本質的な事項についても理解を深める.
概要
中等教育「理科」の概要及び基本,及び地学分野の教育
キーワード
実質的陶冶,形式的陶冶,基本的科学概念,探究過程,巨大時間空間概念
関連科目
注意
遅刻しないように.遅刻は,成績の評価に強く反映するので注意すること.なお,物理学,化学,生物学の各分野別教育については,理科教育法IIで行われる.
目標
1. | 学校教育における理科教育,特に地学分野教育について新たな認識を持ち,望ましい理科授業について実践例から考察する. |
計画
1. | 教育における理科教育の分野 |
2. | 理科教育の自然科学への関わり |
3. | 理科教育の目的と本質 |
4. | 日本の中等教育理科の変遷(1)(生活理科,系統理科) |
5. | 日本の中等教育理科の変遷(2)(現代化理科以降) |
6. | 日本の現在の中等教育における教科「理科」 |
7. | 理科授業の基本的過程(1)(問題把握∼仮説設定) |
8. | 理科授業の基本的過程(2)(仮説の検証) |
9. | 中等教育理科地学分野(1)(他分野との類似点) |
10. | 中等教育理科地学分野(2)(他分野との相違点) |
11. | 学習者の評価の高い理科授業の実践例とその分析(1) |
12. | 学習者の評価の高い理科授業の実践例とその分析(2) |
13. | 学習者の評価の高い理科授業の実践例とその分析(3) |
14. | 学習者の評価の高い理科授業の実践例とその分析(4) |
15. | 学習者の評価の高い理科授業の実践例とその分析(5) |
16. | 望ましい学習活動とその推進要因,ノート整理とレポート作成 について |
評価
全授業終了後,レポートとノートを提出してもらう.また,主としてレポートにより評価するが,ノート,授業への出席状況も十分加味する.
再評価
原則として行わない.
教科書
教科書は使用しない.随時プリントを配布する.参考書として,下記の書物を使用する場合があるので購入して下さい.
文部省(現文部科学省),1999:中学校学習指導要領解説-理科編-,大日本図書
文部省(現文部科学省),1999:高等学校学習指導要領解説-理科編理数編-,大日本図書
連絡先
備考
22年度開講せず