2010年度 工学部 建設工学科 昼間コース — [必修] 1年(後期)

構造力学1

Structural Mechanics 1

准教授・野田 稔

2単位

目的

安全な構造物を設計するための基礎として,力と変形の記述法および両者の関係について学ぶ.この講義では,一連の構造力学の基礎科目として,作用する荷重を構造物がどのように支えているかを支点反力,断面力の求め方を理解して,簡単な構造物に作用する外力,内力を求められる力をつける.

概要

本講義では,構造力学の基本事項である,(1)力の釣合いによる未知力の計算,(2)トラスの部材力やはりの断面力などの内力の計算,について理解し,基礎知識を身につける.理解を深めるため,適宜演習問題を課して応用力を養成する.(1)力の釣合いを使った支点反力の計算,(2)力の釣合いを使った内力の計算の各テーマが終了する毎に2回の到達度確認試験を実施する.

キーワード

力の釣合い式,支点反力,部材力,断面力

要件

高等学校における物理学(特に力学),共通教育科目の基礎物理並びに基礎数学,建設基礎解析等の履修を前提にしている.

注意

授業中に私語をしないことと,予習・復習を必ず行い,質問をすることを心掛ける.

目標

1.力学の基礎に力の釣合いがあることを理解し,力やモーメントの釣合いから簡単な構造物の支点反力などを求めることができる.(1回∼9回)
2.トラスの部材力やはりの断面力などの内力を求め,断面力図を描くことができる.(10回∼16回)

計画

1.構造物の成り立ちと理想化,力の単位
2.力の性質
3.力のモーメント
4.力の釣合い
5.構造物の支持
6.構造物の安定と静定
7.支点反力
8.断面力
9.中間試験
10.トラスの部材力(1)節点法
11.トラスの部材力(2)断面法
12.トラスの部材力(3)応用
13.はりの断面力
14.断面力図(1)せん断力図
15.断面力図(2)曲げモーメント図
16.期末試験

評価

各到達目標の達成度を, 到達度確認試験により評価し,各目標の達成度が全て60%以上を合格とする.成績は, 到達目標1,2の評点の重みを, それぞれ50%,50%として算出する.

JABEE合格

成績評価】と同一である.

JABEE関連

本学科の教育目標3(2) に100%対応する.

対象学生

他学科,他学部学生も履修可能

教科書

崎元達郎著,「構造力学(上)」森北出版

参考資料

高岡宣善,白木渡著「静定構造力学」共立出版

星谷勝「力学の構造物への応用」鹿島出版会

彦坂煕,崎山毅,大塚久哲「詳解構造力学演習」共立出版

連絡先

野田(A514, 088-656-7323, noda@ce.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 年度ごとに学科の掲示を参照すること