集積回路2
Integrated Circuits (II)
教授・小中 信典
2単位
目的
身近の電気製品のほとんどに集積回路が使用されている.その大部分を占めるCMOS集積回路の設計手法を習得する.具体的には,CMOS回路のプロセス,パタンルールとレイアウト設計,デバイスパラメータと回路設計を理解し,コンピュータ実習を行い,設計手法を習得する.さらに,ディジタル動作する論理ゲートの回路動作を理解し,論理設計の基礎を習得する.
概要
CMOS論理回路を実現するためのプロセス,MOSトランジスタの電気特性,回路設計,論理設計について講義する.コンピュータ実習でレイアウト設計と回路シミュレーションを実際に経験し,各種CMOS論理ゲート回路の設計法とその電気特性の理解を深める.さらに,基本的なCMOS論理設計法を習得する.
キーワード
レイアウト設計,CMOSプロセス,CMOS論理回路,論理回路設計
要件
「電子回路」,「ディジタル回路」,「コンピュータ回路」,「集積回路1」を受講していることが望ましい.
注意
コンピュータ実習室で設計演習を行うため,受講制限を行う場合がある.
目標
1. | 1. CMOSプロセスを理解し,レイアウト設計が行える |
2. | 2. レイアウトとMOSトランジスタ特性の関係を理解する |
3. | 3. 基本CMOS論理回路のレイアウト設計,回路シミュレーションが行える |
4. | 4. ALU,PLA等の論理設計が理解できる |
計画
1. | 集積回路の概要 |
2. | CMOSプロセスとマスクパタン |
3. | レイアウト設計(その1)設計ツールの使い方 |
4. | レイアウト設計(その2)デザインルール |
5. | CMOSゲートのレイアウト設計 |
6. | CMOSゲートの回路シミュレーション |
7. | NANDゲートのレイアウト設計と回路特性 |
8. | ゲートアレイでの論理ゲート設計 |
9. | 前半試験 |
10. | 加算器の論理構成 |
11. | ALUの論理構成 |
12. | 伝送ゲートを用いたフリップフロップ回路 |
13. | PLA/ROMの論理構成 |
14. | 制御論理回路 |
15. | 後半のまとめ |
16. | 後半試験 |
評価
到達目標が達成されているかを,平常点(演習,レポート等) 20%,中間試験30%,期末試験50%で評価し,全体で60%以上を合格とする
JABEE関連
(D)専門基礎40%,(E) 専門分野(知能電子回路)60%
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
国枝博昭 「集積回路設計入門」 コロナ社
連絡先
備考
電子回路は集積回路(IC)内に作られるか,集積回路を使用してボード上に作られることが多い.本講義はCMOS集積回路設計法に関するものである.電気電子工学科の卒業生として将来,ICを設計する仕事,ICを使用する仕事に就く可能性が高いので,受講をお薦めする.