2010年度 工学部 電気電子工学科 昼間コース — [選択] 4年(前期)

電気電子工学実験3

Electrical and Electronic Engineering Laboratory (III)

准教授・四柳 浩之, 准教授・敖 金平, 助教・川上 烈生, 助教・榎本 崇宏

1単位

目的

実験方法や理論の基礎に関する理解を深める.各種電子計測機器の取り扱い方法を取得する.技術ドキュメントの作成に慣れる.

概要

より専門的な実験課題を取り扱う.その範囲はアナログ電子回路,ディジタル電子回路,マイクロ波·光を使った計測回路·通信回路に関するものである.これら科目の現象を実験を通して確認するとともに,その理解を深める.受講者はグループに別れ,課題になった実験を行い,各自実験のレポートを作成提出する.

キーワード

発振回路,能動フィルタ回路,変復調回路,A/D,D/A変換回路,マイクロ波計測,半導体の不純物分布測定

目標

1.各実験テーマについてそれぞれ下記を目標とする. 1)正弦波発振回路を設計·製作できる能力の養成および動作原理の理解 2)能動フィルタを設計·製作できる能力の養成および動作原理の理解 3)変復調回路の動作原理の理解 4)A/D変換回路,D/A変換回路の動作原理の理解 5)マイクロ波計測の基礎原理の理解およびマイクロ波デバイスの設計技術の獲得 6)C-V(容量-電圧)法を用いた半導体の不純物分布測定に関する測定原理の理解および測定技術の獲得(講義計画1-6およびレポートによる)
2.実験課題の現象とその物理的意味を理解する(講義計画1-6およびレポートによる)
3.実験機器を正しく操作できる(講義計画1-6およびレポートによる)
4.作図,作表を含め,技術ドキュメントを作成できる(講義計画1-6およびレポートによる)

計画

1.正弦波発振回路:正弦波を発生する正弦波発振回路の設計·製作を行い,その回路の動作原理を理解する.
2.フィルタ回路:能動フィルタ回路の設計·製作を行い,その回路の動作原理を理解する.
3.変復調回路:「変復調回路」の各種特性を測定し,変復調回路の動作原理とその特性について理解する.
4.A/D,D/A変換回路:アナログ信号をディジタル信号に変換する「A/D変換回路」,ディジタル信号をアナログ信号に変換する「D/A変換回路」の各種特性を測定し,それらの動作原理について理解する.
5.マイクロ波に関する実験:クライストロンを用い,その発振特性を測定することにより,マイクロ波の周波数および電力の測定法を理解する実験,あるいは,半導体マイクロ波デバイスの設計技術を取得するための計算機実験を行う.
6.C-V法による半導体不純物分布の測定:C-V(容量-電圧)法を用いた半導体の不純物分布測定に関する実験を行い,ICチップの扱い方,測定装置の使い方,測定原理を勉強する.

評価

実験課題ごとに到達目標の4項目が達成されているかをレポート100%で総合的に評価し,すべての実験課題について60%以上であれば合格とする.

JABEE関連

(E)専門分野(電気電子システム,知能電子回路,物性デバイス)30%,(F)創成·自律70%

対象学生

開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能

教科書

本科目担当教員の作成するテキスト

参考資料

各実験内容の対応する専門科目の教科書がこれにあたる

連絡先

四柳(E棟3階南 D-3, 088-656-9183, yanagi4@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水・金17:00∼18:00

備考

レポートの内容によっては再提出を求められることがある.なお,電気主任技術者の資格申請に必要な科目であり,将来,本資格の取得を考えている者は受講し単位を修得しておく必要がある.