2010年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士前期課程 — [選択]

制御理論特論

Advanced Control Theory

教授・久保 智裕, 准教授・大屋 英稔

2単位

形態

講義

目的

本講義の目的は,状態空間法に基づく制御系設計理論を解説することである.また,信号とシステムのノルム,線形行列不等式(LMIs)に基づくシステムの解析法などについても概説する.

概要

状態空間法は制御対象の動特性を状態方程式で記述する点に特徴があり,多入力多出力制御系を1入力1出力制御系と同様の手法で設計できるという利点がある.そのような方法の中から,本講義では特に,最適レギュレータを構成する方法を説明する. 次に,信号とシステムのノルム,ノルムと制御仕様について述べ,線形行列不等式(LMIs)を用いたシステムの解析法やロバスト制御について解説する.本科目は,工業に関する科目である.(講義形式)

キーワード

最適レギュレータ,信号とシステムのノルム,線形行列不等式,ロバスト制御

先行科目

システム基礎

要件

微分方程式,線形代数学の基礎知識を前提として講義を行う.

注意

ノートをしっかりとること.予習・復習を行うこと.

目標

1.状態空間法におけるシステム構造に関する概念を理解する
2.最適レギュレータの設計法を修得する
3.信号とシステムのノルムの概念を理解する
4.線形行列不等式を用いたシステムの解析法を修得する

計画

1.最適レギュレータとはどのようなものか
2.行列の固有値,固有ベクトルと対角化
3.行列の2次形式と正定性
4.可制御性
5.状態変数変換とシステムの等価性
6.最適レギュレータ
7.リカッチ方程式の解法
8.前半試験
9.ノルムとノルム空間
10.信号とシステムのノルム
11.システムノルムの計算法
12.システムノルムと制御仕様
13.線形行列不等式
14.線形行列不等式によるシステム解析
15.ロバスト制御
16.後半試験

評価

主として定期試験による.

教科書

使用しない.

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