臨床栄養アセスメント
Clinical Nutritional Assessment
目的
栄養アセスメントは栄養状態だけでなく疾患の病態および進行度を評価する手段であり,健康の増進,疾患の予防または治療の栄養学的対策をたてるうえで重要である.疾患の家族歴や食事歴などの問診,身体計測,臨床検査,さらに栄養摂取量および消費量を把握する.このことにより栄養管理の対策をたてることが可能になる.
概要
栄養アセスメントは栄養状態だけでなく疾患の病態および進行度を評価する手段であり,健康の増進,疾患の予防または治療の栄養学的対策をたてるうえで重要である.疾患の家族歴や食事歴などの問診,身体計測,臨床検査,さらに栄養摂取量および消費量を把握する.このことにより栄養管理の対策をたてることが可能になる.
計画
1. | 入院患者のすべてに対して,栄養状態のスクリーニング(年齢,%理想体重,身長・体重比,体重減少率,肥満指数,ウエスト・ヒップ比,皮下脂肪厚,上腕周囲,上腕三頭筋囲および上腕筋面積を測定)を行って評価することにより,栄養障害があるか,あるいは栄養教育の必要があるかを明らかにする.さらにより詳細な栄養アセスメントが必要であるかを検討する.栄養管理が不要と思われるときでも7∼10日後に再度スクリーニングを行う.種々の栄養指標を評価するとともに,現在の食事摂取状況が適当であるかを評価する.このような手法により,それぞれの患者の栄養に関する問題や栄養管理の必要性を明らかにし,医師の治療計画がスムーズに行える栄養治療計画を設定する.入院中は経過を観察し,栄養療法が十分に実行できており,成果が得られているかを評価し,その結果によってケアプランを変更することもときには必要である.実施した栄養ケアの内容を正確に記入し,食事や栄養療法の変更内容もカルテに記入し,部局内および部局外との意思疎通を図らなければならない.これらの手法について学習する.
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教科書
「臨床病態栄養学」(武田英二,編著)文光堂,2004年
「臨床病態栄養学」(武田英二,編著)文光堂,2004年
「実践臨床栄養学メモ」(武田英二,中屋 豊,高橋保子,共著)文光堂,2003年
連絡先
武田 英二 (2525,088-633-7093,takeda@nutr.med.tokushima-u.ac.jp),栄養学科棟512号室
- オフィスアワー: 月曜日16時∼17時