2010年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 学部課程 — 3年(後期), 4年(後期)

欧米言語ゼミナール (その4)

教授・宮崎 隆義

2単位

目的

小説は,個人の内面生活から,個人をとりまく社会やさらには国家に至るまで,あらゆるものを取り込んで描き出している.その世界は,言葉による虚構の空間―嘘の世界でありながらも,その延長上で,社会,文化,言語,思想,歴史,政治,経済等,あらゆるレベルにおいて現実の世界と通じ合っており,現実の世界の理解を助けてくれるものでもあるといえる.当ゼミナールでは,小説という言葉による芸術を通して,主に19世紀の,さらには時代を超越しての,イギリスの世界を理解しつつ,普遍的な自分自身の存在の問題として,文学を味わい理解してゆきたい.4年次では,卒業論文の作成を念頭に置きながら,設定したテーマをいかに論考してまとめてゆくかを具体的に行う.

概要

19世紀イギリス小説の世界

キーワード

イギリス小説,作品理解

注意

受講生のみなさんの関心を重視しながら,方向を定めてゆくので積極的な授業参加を望む.通年受講が望ましい.

目標

1.文学作品とその社会的文化的意味についての理解を深めた上で,設定したテーマを論文としてまとめる.

計画

1.具体的には19世紀の代表的な小説家であるハーディ,ディケンズ,エリオットなどの作品を中心としたいが,他にも児童文学,妖精文学,娯楽文学など,広く様々なジャンルの作品を材料として,読むことの楽しさと小説という言語芸術の幅広さ,深さを理解することを目標としたい.また,映像化された文学作品という観点から,映画芸術にも目を向けてみたい.
2.第1回 これまでの総括
3.第2回∼第7回 研究のまとめ方
4.第8回∼第15回 研究のまとめ方と文献資料のまとめ方
5.第16回 総括

評価

ゼミナールであるので,出席状況,授業時の取り組み姿勢,テーマ探求の評価,報告等の結果に基づいて成績評価を行いたい.

再評価

行う

教科書

適宜プリントや言語材料を用意する.参考書等についても適宜紹介する.

参考資料

参考資料は授業時に適宜配布する.

連絡先

宮崎(総合科学部1号館3階北棟 3309, 656-7131, miyazaki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火·木曜日 12時∼13時

備考

この授業科目は8単位まで履修することができます.