2010年度 徳島大学 共通教育 基礎科目群 — 毎年(前期)

基礎物理学 / 力学及び熱力学

Basic Physics / Mechanics and Thermodynamics

平成19年度以前の授業科目:『基礎物理学』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『基礎物理学 / 力学及び熱力学』

教授・日置 善郎

2単位

 月(1.2) 薬(薬1年)

授業の目的

薬学部教育課程の中心をなす化学系・生命科学系の専門科目を履修するときの基礎となる熱力学の基本的事項を解説する.合わせて現代社会の諸問題に対処できる科学的・論理的思考力を養成する.

授業の概要

前半では,熱力学学習の基礎となる力学を,必要項目に的を絞って解説し,後半において,それを土台としてエネルギー,エントロピーという重要な概念を中心に熱力学へと話を進めていく.

キーワード

ベクトル,運動方程式,運動量保存則,力学的エネルギー保存則,熱力学第1法則,熱力学第2法則,カルノーサイクル,熱力学的絶対温度,エントロピー増大則

受講者へのメッセージ

高校で物理を履修していれば理解しやすいことは間違いないが,しかしそのような予備知識は前提としない.但し,微分·積分の基本については,全員既習として話を進める.何らかの理由で,微積分の勉強をしていない学生は,必ず前もって自習しておくこと.

到達目標

1.高校時代に養った(?)物理学に対する苦手意識を克服し,少数の基本法則から種々の現象を理解する物理学,特に熱力学の体系の基本的な構成を理解できるようになること.化学の中に現れる熱力学の諸法則に戸惑わないようになること.

授業の計画

1.数学的準備(その1)
2.数学的準備(その2)
3.力学の基本法則
4.力学的エネルギー保存則
5.中間試験
6.温度と熱
7.熱力学第1法則(その1)
8.熱力学第1法則(その2)
9.熱力学第1法則(その3)
10.熱力学第2法則(その1)
11.熱力学第2法則(その2)
12.熱力学第2法則(その3)
13.エントロピー(その1)
14.エントロピー(その2)
15.期末試験
16.総括授業

成績評価の方法

小テスト·中間試験(力学)·期末試験(熱力学)の結果と受講態度を総合して評価する(評価割合基準は小テスト30%,中間試験30%,期末試験30%,受講態度10%).

再試験の有無

有 (但し,不合格者全員が自動的に対象となる訳ではない)

教科書

『基礎物理学(力学·熱力学)』(自製テキスト:講義開始時に説明)

参考書

参考書1:戸田盛和『熱·統計力学』岩波書店,

参考書2:朝永振一郎『物理学とはなんだろうか(上·下)』岩波書店

連絡先

日置(総合科学部3号館 1N04 号室, 088-656-7234, hioki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日 11時50分∼13時 総合科学部3号館