地域調査法ⅠC
准教授・豊田 哲也
2単位
目的
社会調査·地域調査は，文化人類学·地理学·社会学といった実証主義的な学問における基本的な研究手法である．「地域調査法IC」「地域調査法IIC」では，地理学的手法を取り入れた調査(フィールドワーク)の基本的な理論と手法を修得することを目的としている．
概要
地理学的地域調査とデータ解析の技法
キーワード
地理学，社会調査，地域問題
先行科目
注意
「地域調査法IC」「地域調査法IIC」 では調査の理論と技法を，「地域調査演習C」 では実践と応用を学ぶので，両者を併せて受講することが望ましい．授業では，講義形式による解説に平行してコンピュータを利用した実習をおこなう．前提として受講者は「社会統計学I」をあらかじめ履修しておくか，並行して履修することが求められる．なお，利用可能な端末の台数によって受講者を制限する場合がある．
目標
| 1. | 人文地理学的な地域研究の方法を理解し，社会調査·地域調査をおこなうのに必要な基礎知識を身につける． |
計画
| 1. | 社会調査·地域調査の目的 : 社会調査の意義，歴史，方法，倫理に関する概説 |
| 2. | 社会調査の方法論 : 量的調査と質的調査，マクロスケールとミクロスケール |
| 3. | 文献サーベイの方法(1) : 文献目録データベースの使い方 |
| 4. | 文献サーベイの方法(2) : 外国語文献へのアプローチ |
| 5. | 官庁統計の利用方法(1) : 統計の種類と性格，調査項目，統計情報インデックス |
| 6. | 官庁統計の利用方法(2) : 統計基準(日本産業分類·日本職業分類など)と地区単位 |
| 7. | 地図情報の利用方法(1) : 一般図と主題図，地図の種類と検索方法 |
| 8. | 地図情報の利用方法(2) : レポート作成のための地図表現 |
| 9. | 社会調査·地域調査に関する文献講読(1) : マクロスケールからのアプローチ |
| 10. | 社会調査·地域調査に関する文献講読(2) : ミクロスケールからのアプローチ |
| 11. | フィールドワークの方法(1) : 調査依頼，聞き取り，現地観察，記録の技法 |
| 12. | フィールドワークの方法(2) : アンケート調査の設計と実施方法 |
| 13. | 社会調査·地域調査に関する文献講読(3) : 現地調査によるアプローチ |
| 14. | 社会調査·地域調査に関する文献講読(4) : アンケート調査によるアプローチ |
| 15. | 実務への応用 : マーケティング，世論調査，地域計画など |
| 16. | 授業のまとめ |
評価
授業内容の理解度を確認するための小テストや小レポートを課す．また，授業で与えられる課題に沿って，各自の分析結果をプレゼンテーションしてもらう．テーマ選択の着眼点，分析の的確さ，考察の論理性を基準に評価をおこなう．試験は実施しない．
再評価
行わない
教科書
大谷信介他編著『社会調査へのアプローチ・第2版』ミネルヴァ書房，2005年
森岡清志編著『ガイドブック社会調査・第2版』日本評論社，2007年
盛山和夫著『社会調査入門』有斐閣ブックス，2004年
連絡先
豊田(088-656-7154, toyoda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 木曜 12:00∼13:00
備考
平成22年度は開講しない