2011年度 工学部 電気電子工学科 昼間コース — [選択] 3年(後期)

機器制御工学

Electrical Machine Dynamics and Controls

教授・森田 郁朗

2単位

目的

モータ制御の基礎である各種モータの動特性式とその応用である新しい制御法を理解する.

概要

電磁気学的な展開から出発し,まず,モータの動特性解析によく使用される座標変換とこの結果として得られるモータの基礎式について説明する.次に,この座標変換に基礎をおくモータの新しい制御法とそのセンサレス化等を出来るだけ統一的な視点から講義する.これにより,モータのより高度な制御法を理解することができる.

キーワード

電磁エネルギー,座標変換,直流モータ,誘導モータ,同期モータ,ベクトル制御

要件

「電気磁気学2」,「過渡現象」,「電気機器1,2」,「パワーエレクトロニクス」を履修していることが望ましい.

注意

自分自身でも式を展開し,その物理的意味を考え,考え方を理解することが重要.

目標

1.磁気回路と電磁エネルギー/機械エネルギー変換の基礎を理解する.
2.起磁力分布から巻線のインダクタンスの求め方を理解する.
3.電圧方程式と発生トルク式の導出過程を理解する.
4.座標変換の物理的意味と座標変換後の各モータの基礎式を理解する.
5.モータ制御用センサとベクトル制御の考え方を理解する.

計画

1.モータ制御の発展と新しいモータ(集中巻モータ,リラクタンスモータなど)
2.電磁エネルギー変換の基礎,トルクと運動方程式
3.起磁力分布と巻線のインダクタンス
4.電圧方程式と発生トルク式
5.三相-二相変換,回転座標変換
6.d-q座標変換,対称座標変換,その他の座標変換
7.中間試験・レポート
8.直流モータの基礎式
9.誘導モータの基礎式
10.同期モータの基礎式
11.その他のモータ(ステッピングモータ,超電導機など)
12.モータ制御用センサ;位置センサ,電流センサ
13.誘導モータのベクトル制御
14.同期モータのベクトル制御
15.最終試験
16.試験の返却と解説等まとめ

評価

レポートの提出状況とその内容(20%),中間試験(40%)および最終試験(40%)の成績を総合し,60%以上を合格とする.

JABEE関連

(D)専門基礎30%,(E)[主目標]専門分野(電気エネルギー)70%

対象学生

開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能

教科書

プリントを配布する.

参考資料

難波江·他著「基礎電気機器学」電気学会(オーム社)

難波江·他著「電気機器学」電気学会(オーム社)

山村·他著「電気機器工学」電気学会(オーム社)

連絡先

森田(E棟2階北 B-3, 088-656-7451, morita@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.