2011年度 工学部 電気電子工学科 昼間コース — [必修] 2年(前期)

電気磁気学2·演習

Electromagnetic Theory (II) and Exercise

准教授・直井 美貴, 准教授・西野 克志

3単位

目的

電気磁気学は電気電子工学および関連分野を学ぶ者にとって必須の基礎学問である.本科目では,電気磁気学1·演習で学ぶ静電気現象を除いた電気磁気学の基礎事項を学修する.また,諸法則がマクスウエル方程式により体系づけられることを学ぶ.

概要

電気電子技術者として十分な理解が要求される電流の概念について復習し,電流により生じる真空中の静磁界現象について学ぶ.また,電流にはたらく力,インダクタンスや電磁誘導,物質の磁気的性質について学ぶ.最後に,静電界·静磁界に対するマクスウエル方程式を導出し電磁波の基礎について学ぶ.講義を行うとともに演習を実施する.

キーワード

磁界,インダクタンス,電磁誘導,磁性体,マクスウェル方程式,電磁波

要件

「電気磁気学1」を理解していることを前提とする.

注意

講義内容に沿った演習を行う.演習問題を自分で実際に解くことにより,はじめて本当の理解が可能になる.(暗記科目ではない.)

目標

1.与えられた電流に対してこれより生じる磁界をアンペアの周回積分の法則または ビオ·サバールの法則を用いて計算できる.(授業計画1∼11および最終試験)
2.物質中の磁束密度,磁性体と磁界の関係を理解できる.(授業計画12∼21および最終試験)
3.インダクタンスと電磁誘導の基礎概念が理解できる.(授業計画22∼26および最終試験)
4.マクスウェル方程式の導出と電磁波の伝搬の様子が理解できる.(授業計画27∼30および最終試験)

計画

1.磁場と磁力線(pp.1-11)
2.〃 演習
3.ビオ・サバールの法則(pp.11-19)
4.〃 演習
5.アンペールの法則(pp.20-35)
6.〃 演習
7.小テスト(1)
8.電流にはたらく力,電流間にはたらく力(pp.36-47)
9.〃 演習
10.荷電粒子にはたらく力(pp.47-58)
11.〃 演習
12.電磁誘導(pp.59-77)
13.〃 演習
14.磁場中の回転コイルに生じる起電力(pp.77-80)
15.〃 演習
16.自己誘導・相互誘導(pp.80-100)
17.小テスト(2)
18.磁化・磁気回路(pp.102-120)
19.〃 演習
20.磁性体(pp.126-132)
21.〃 演習
22.電磁気学の微分形の法則(pp.133-139)
23.〃 演習
24.変位電流(pp.139-147)
25.〃 演習
26.小テスト(3)
27.マクスウエル方程式(pp.164-166)
28.〃 演習
29.波動方程式(pp.169-182)
30.〃 演習
31.最終試験(定期試験)

評価

到達目標が達成されているかを試験75%,平常点25%(レポート,小テストなど)として評価し,全体で60%以上で合格とする.

JABEE関連

(D)[主目標]専門基礎70%,(E)専門分野30%

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

梶谷,濱島,塚田,杉本著, 「電磁気学」 実教出版

佐藤 編著,「基礎がわかる電気磁気学」 朝倉書店

参考資料

後藤憲一·山崎修一郎著 「詳解電磁気学演習」 共立出版

連絡先

直井(E棟2階南 A-4, 088-656-7447, naoi@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜日 17:00∼18:00
西野(E棟2階南 A-5, 088-656-7464, nishino@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

授業を受ける際には,2時間の講義時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで,また,2時間の演習時間毎に1時間の予習・復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.