2011年度 工学部 電気電子工学科 昼間コース — [必修] 1年(通年)

電気磁気学1·演習

Electromagnetic Theory (I) and Exercise

教授・永瀬 雅夫

3単位

目的

真空中および誘電体中の静電気現象を取り扱う方法を理解し,それを応用できる力を修得する.

概要

まず電気磁気学に必要なベクトル解析の基礎的事項について説明したのち,電界や電位の考え方から出発し,主に静電気現象の理解に重点をおいた講義を行う.必要な数学(ベクトル解析,関数,微分·積分,座標,微分方程式)に関する知識はその都度与えることとし,その際,演習も含めてそれらを使えるように指導する.また,並行して電気磁気学1の内容に関する演習を行い,内容の理解を深めるとともに,応用力を養成する.

キーワード

電気磁気学,電界,電束,電位,エネルギー,電流,伝導度,ガウスの法則,ベクトル場,スカラー場

要件

数学,特に,ベクトル解析,関数,微分·積分,座標の理解と応用力が必要となるので,これらに関して高校で習った内容を復習しておくことが望ましい.

注意

1∼2回の講義の後,次週それに関する演習を行いレポートを課す.

目標

1.電界と電位の考え方を理解し,真空中の電荷による電界と電位が計算できる.
2.ガウスの定理を用いて電界が計算でき,導体の性質と静電容量の考え方を理解する.
3.誘電体の性質を理解し,様々なコンデンサの静電容量,静電エネルギーと応力の計算ができる.
4.ポアソン方程式とラプラス方程式,電気影像法による静電界の解析方法を理解する.電流界の考え方を理解し,抵抗の計算ができる.

計画

1.ベクトル解析の基礎(3週)
2.クーロンの法則,電界と電気力線(2週)
3.電位と等電位面(2週)
4.第1回試験(目標1の評価)
5.ガウスの定理(3週)
6.導体と静電容量(2週)
7.第2回試験(目標2の評価)
8.電気双極子と誘電体(2週)
9.誘電体の境界条件と静電容量(2週)
10.静電エネルギー(2週)
11.仮想変位の方法による応力の計算(2週)
12.第3回試験(目標3の評価)
13.ラプラス方程式とポアソン方程式(2週)
14.電気影像法(2週)
15.電流と抵抗(2週)
16.第4回試験(目標4の評価)

評価

目標4項目が各々達成されているかを試験80%,平常点(演習レポート)20%で評価し,4項目平均で60%あれば合格とする.

JABEE合格

目標4項目が各々達成されているかを試験80%,平常点(演習レポート)20%で評価し,4項目平均で60%あれば合格とする.

JABEE関連

(C)工学基礎30%,(D)[主目標]専門基礎70%

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

「電磁気学」金原:監修 実教出版 ISBN978-4-407-31076-4

参考資料

小塚洋司著「電気磁気学 その物理像と詳論」森北出版,山口昌一郎著「電磁気学例題演習<1>」 電気学会(オーム社)

連絡先

永瀬(088-656-9716, nagase@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.