基礎無機化学
Basic Inorganic Chemistry
目的
無機物質の構造及び性質を理解させるために,原子及び分子の構造,化学結合性を中心に易しく講義する.講義のはじめに適宜レポートを課す.
概要
無機物質の構造及び性質を理解させるために,原子及び分子の構造,その対称性,化学結合性,反応性を中心に易しく講義する.教科書「シュライバー・アトキンス」無機化学(第4版)の1,2,4章を中心に行う.
キーワード
量子数,パウリの排他原理,電気陰性度,混成軌道,結合性軌道
注意
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
目標
1. | 元素の性質の周期性について理解する. |
2. | 酸素·二酸化炭素やメタンなど簡単な化合物の分子構造·対称性を理解する. |
3. | 共有結合·イオン結合·金属結合の成り立ち·相違点について理解する. |
4. | 酸・塩基の強さを決定する要因について理解する. |
計画
1. | 水素型原子の構造 |
2. | 原子軌道 |
3. | 貫入と遮蔽,構成原理 |
4. | 原子パラメーター 原子半径およびイオン半径,イオン化エネルギー |
5. | 原子パラメーター 電子親和力,電気陰性度,分極率 |
6. | オクテット則 |
7. | 構造と結合特性 |
8. | VSEPRモデル |
9. | 原子価結合理論 |
10. | 分子軌道理論 入門,等核二原子分子 |
11. | 分子軌道理論 異核二原子分子,結合次数 |
12. | 強い酸・塩基,オキソ酸の強さ |
13. | 酸性(塩基性)酸化物,ルイス酸性 |
14. | 硬い酸・塩基(軟らかい酸・塩基) |
15. | 最近のトピックス |
16. | 最終試験 |
評価
到達目標1は,第1回∼第5回の講義が,到達目標2は第6回∼第11回の講義が,到達目標3は第12回∼第14回が関連する.到達目標の達成度は基本的に最終試験により評価する.講義終了後の最終試験により成績を評価(60%),授業への取り組み状況•演習問題の提出状況を加味し(40%),100点満点で60点以上を合格とする.
JABEE関連
本学科学習・教育目標(D:◎)に対応する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
シュライバー・アトキンス 無機化学(上) 第4版 東京化学同人
参考資料
コットン·ウィルキンソン·ガウス著,中原訳「基礎無機化学」培風館
連絡先
安澤(化512, 088-656-7421, mik@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 16:30∼17:30
森賀(M603, 088-656-7423, moriga@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 前期は月曜日16:30から17:30,後期は木曜日16:30から17:30
備考
1. | 2クラスに分け,並立授業を行う.1年A:安澤准教授,1年B:森賀教授 |
2. | 教科書の章が終了する度に,講義の最初あるいは最後に小テストあるいはレポートを課し平常点に加算する. |