2011年度 工学部 化学応用工学科 昼間コース — [必修] 1年(後期)

基礎無機化学

Basic Inorganic Chemistry

准教授・安澤 幹人, 教授・森賀 俊広

2単位

目的

無機物質の構造及び性質を理解させるために,原子及び分子の構造,化学結合性を中心に易しく講義する.講義のはじめに適宜レポートを課す.

概要

無機物質の構造及び性質を理解させるために,原子及び分子の構造,その対称性,化学結合性,反応性を中心に易しく講義する.教科書「シュライバー・アトキンス」無機化学(第4版)の1,2,4章を中心に行う.

キーワード

量子数,パウリの排他原理,電気陰性度,混成軌道,結合性軌道

関連科目

無機化学材料科学

注意

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.

目標

1.元素の性質の周期性について理解する.
2.酸素·二酸化炭素やメタンなど簡単な化合物の分子構造·対称性を理解する.
3.共有結合·イオン結合·金属結合の成り立ち·相違点について理解する.
4.酸・塩基の強さを決定する要因について理解する.

計画

1.水素型原子の構造
2.原子軌道
3.貫入と遮蔽,構成原理
4.原子パラメーター 原子半径およびイオン半径,イオン化エネルギー
5.原子パラメーター 電子親和力,電気陰性度,分極率
6.オクテット則
7.構造と結合特性
8.VSEPRモデル
9.原子価結合理論
10.分子軌道理論 入門,等核二原子分子
11.分子軌道理論 異核二原子分子,結合次数
12.強い酸・塩基,オキソ酸の強さ
13.酸性(塩基性)酸化物,ルイス酸性
14.硬い酸・塩基(軟らかい酸・塩基)
15.最近のトピックス
16.最終試験

評価

到達目標1は,第1回∼第5回の講義が,到達目標2は第6回∼第11回の講義が,到達目標3は第12回∼第14回が関連する.到達目標の達成度は基本的に最終試験により評価する.講義終了後の最終試験により成績を評価(60%),授業への取り組み状況•演習問題の提出状況を加味し(40%),100点満点で60点以上を合格とする.

JABEE関連

本学科学習・教育目標(D:◎)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

シュライバー・アトキンス 無機化学(上) 第4版 東京化学同人

参考資料

コットン·ウィルキンソン·ガウス著,中原訳「基礎無機化学」培風館

連絡先

安澤(化512, 088-656-7421, mik@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日 16:30∼17:30
森賀(M603, 088-656-7423, moriga@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前期は月曜日16:30から17:30,後期は木曜日16:30から17:30

備考

1.2クラスに分け,並立授業を行う.1年A:安澤准教授,1年B:森賀教授
2.教科書の章が終了する度に,講義の最初あるいは最後に小テストあるいはレポートを課し平常点に加算する.