2011年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 3年(前期)

数値解析

Numerical Analysis

教授・今井 仁司

2単位

目的

様々な数値計算手法を身につけるとともに,数値解析の基本的な考え方を習得することを目的とする.

概要

新しい解析手法である数値シミュレーションに関連して,丸め誤差などの数値計算における基礎的知識,連立一次方程式·固有値問題などの基本的数値計算法について述べる.

キーワード

数値解析,計算機,コンピューター

先行科目

基礎数学 / 線形代数学Ⅰ,基礎数学 / 線形代数学Ⅱ,基礎数学 / 微分積分学Ⅰ,基礎数学 / 微分積分学Ⅱ

要件

「基礎数学」の履修を前提とする.

注意

講義内容を確実に理解するには,予習を行い,講義ノートをきちんととり,講義時間内に設けられた演習に積極的に取り組むこと.それ以上に,各自が普段から自主的に演習に取り組むこと.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.

目標

1.数値誤差が理解できる
2.方程式の数値解法がプログラムできる程度に理解できる

計画

1.数値解析の必要性
2.計算機概論
3.浮動小数
4.丸め誤差,桁落ち
5.浮動小数の四則演算
6.連立一次方程式の解法:直接法
7.連立一次方程式の解法:反復法
8.連立一次方程式の解法:勾配法
9.条件数
10.非線形方程式の解法:二分法
11.非線形方程式の解法:ニュートン法
12.行列の相似変換
13.固有値の解法:ハウスホルダー法
14.固有ベクトルの解法:QR法
15.固有ベクトルの解法:べき乗法,シフト付逆復法
16.期末試験

評価

期末試験の点数が60点以上もしくは49点以下であれば,その点数を成績とする.期末試験の点数が50∼59点の場合には,試験の点数を80%にしたものと平常点(講義と演習の取り組み具合を評価したもので20 点満点)を合計した点数(ただし,その点数が60点以上であれば60点とする)を成績とする.

JABEE関連

(C)[主目標]工学基礎70%,(D)専門基礎30%

教科書

特に指定しない

参考資料

篠原能材『数値解析の基礎』日新出版

名取亮『線形計算』朝倉書店

森正武『数値解析』共立出版

名取亮『数値解析とその応用』コロナ社

連絡先

今井(A棟 220,088-656-7541,携帯電話やE-mail での問い合わせは受け付けない)
オフィスアワー: オフィスアワー:木曜日 14:00∼15:00