2011年度 工学部 機械工学科 昼間コース — [選択] 3年(前期)

精密加工学

Precision Machining

教授・石田 徹

2単位

目的

切削加工,研削加工,砥粒加工の学習を通じて,高精度な機械加工技術の基礎を習得する. 演習では実際に即した課題を多く取り上げて応用力を養う.

概要

精密加工の意義と効用を示すとともに,精密切削・研削および研磨の各加工法についてそれぞれの原理とメカニズムを解説し,高い精度と表面品位を実現するための要点を講義する.

キーワード

切削加工,研削加工,砥粒加工

要件

「生産加工システム」を履修していること.

注意

加工学は,材料,振動,熱伝導など他の分野とも関連が深いので,これらを含めしっかり予習・復習すること.

目標

1.切削・研削・砥粒加工それぞれにおける加工のメカニズムと,工具・被加工材双方の挙動を理解する.
2.加工目標(精度,能率,コスト,環境など)を達成するためのアプローチの基礎を理解する.

計画

1.精密加工の意義とその基本原理
2.切削工具材料
3.切削の力学,切りくず生成機構
4.せん断角の理論(演習レポート)
5.切削抵抗,切削温度(演習レポート)
6.切削加工面の精度とその影響因子
7.研削加工の基礎,研削砥石
8.砥粒切込み深さ(演習レポート)
9.研削抵抗,研削温度 (演習レポート)
10.研削焼け,研削面の粗さ (演習レポート)
11.研削砥石の損耗と寿命
12.研削加工精度,スパークアウト (演習レポート)
13.研磨加工の基礎,ラッピング
14.ポリシング
15.まとめ
16.定期試験

評価

演習レポートに基づく平常点と定期試験の結果を4:6の比率で総合して,合計60 点以上を合格とする.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

(B)に対応する

対象学生

開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能

教科書

精密機械加工の原理(安永暢男・高木純一郎著),工業調査会,ISBN978-4-7693-2166-8

参考資料

超精密加工の基礎と実際(超精密加工編集委員会編),日刊工業,ISBN4-526-05596-4

精密工作法(上)(田中義信・津和秀夫・井川直哉著),共立出版,ISBN4-320-07908-6

新編機械加工学(橋本文雄・山田卓郎著),共立出版,ISBN4-320-08055-6

連絡先

石田(M321,088-656-7379,ishidat@me.tokushima-u.ac.jp)

備考

1.精密加工学は,機械工学の種々の分野に関連する学問であるから,科目横断的な広い視野も養うよう積極的な受講姿勢を期待する.
2.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.