2011年度 工学部 光応用工学科 昼間コース — [選択(A)] 3年(前期)

光デバイス1

Optoelectronic Devices I

助教・岡本 敏弘

2単位

目的

半導体の光物性を理解し,LEDとLDについて,動作原理,構造,機能について理解することを目的とする.

概要

半導体を特性を駆使して実現されている発光ダイオード(LED)とレーザダイオード(LD)の機能,構造,動作原理について講義を行う.これらの素子を理解するために,半導体の光物性(光に対する物理的ふるまい)についても講義を行う.特に,現在の光産業の発展を支えているレーザダイオードについて時間をかける.

キーワード

量子力学,半導体,PN接合,半導体発光素子

要件

材料物性,幾何光学,波動光学に関する基本的概念を理解していること.

注意

授業の始めに前回の授業内容に関する小テストを行う.また教科書は既に読んでいるものとして講義を進めていく.したがって,授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.

目標

1.発光素子に使用される半導体の特徴が説明できること.
2.LEDとLDについて,その機能,構造,動作原理の説明ができること.
3.LEDとLDについて,利用上のポイントを説明できること.

計画

1.ガイダンス,光デバイスと光エレクトロニクスデバイス
2.光の性質,光の放射と吸収
3.半導体の基礎
4.半導体中の電流とPN接合ダイオード
5.ルミネッセンス
6.混晶半導体と材料設計
7.ヘテロ接合と超格子
8.中間試験,半導体による発光デバイスと他光源との比較
9.発光ダイオードの原理と構造
10.発光ダイオードの特性と作製,用途
11.レーザの原理と特徴
12.半導体レーザの原理と構造
13.半導体レーザの特性と用途
14.半導体レーザの市場と作製
15.発光素子の将来
16.期末試験

評価

積極性を含む講義への取り組み状況(16%),小テスト(24%),中間試験(30%),期末試験(30%)により評価する.総合評価の60%を合格とする.

JABEE合格

単位合格と同一

JABEE関連

学科の学習目標 B

対象学生

他学科学生も履修可能

教科書

濱川,西野著,「光エレクトロニクス」,オーム社,2001年

参考資料

末松安晴,上林利生共著,「光デバイス演習」,コロナ社,1986

レーザ技術総合研究所編,「レーザーの科学」,丸善,1997

連絡先

岡本 敏弘 TEL:088-656-9412,E-mail: okamoto@opt.tokushima-u.ac.jp

備考

講義内容は,量子力学,半導体の電子物性,レーザに関する講義との関連が強い.