微生物工学
Microbiology
教授・長宗 秀明
2単位
目的
遺伝子工学や発酵工学に応用される微生物の種類とその性質など,微生物学一般の基礎的知識を修得する.また遺伝子工学に応用される微生物学的手法の基礎知識を得る.
概要
生物工学領域では生命の仕組みを解明し利用するため,細菌,ウイルス,菌類など多くの微生物を取り扱う.従ってこれらの微生物の特徴を正しく理解することが必要となる.本講義ではこれらの微生物の性質について講義し,また微生物を利用する基本的な手技についても理解を図る.
キーワード
微生物,遺伝子工学
注意
生化学1及び2を受講しておくこと.本講義においては中間及び期末試験とレポート課題によって総合評価する.なお授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
目標
1. | 細菌の一般的な構造や特徴,また細菌の増殖の特性や遺伝学的特性を理解する.(授業計画1-8,15) |
2. | ウイルスや真核微生物の構造と特徴を理解する.また遺伝子工学の基礎技術を理解する.(授業計画9-15) |
計画
1. | 微生物の構造と特徴1:細菌の一般構造とグラム陽性菌(第1,3章を予習のこと) |
2. | 微生物の構造と特徴2:グラム陰性菌(第3章を予習のこと) |
3. | 栄養と代謝(第4章を予習のこと) |
4. | 微生物の増殖(第5章を予習のこと) |
5. | 微生物の分子生物学1:DNAの複製(第6章6.1-6.6を予習のこと) |
6. | 微生物の分子生物学2:転写と翻訳(第6章6.7-6.13を予習のこと) |
7. | 酵素活性の制御の概念(第7章7.1を予習のこと) |
8. | 遺伝子発現の制御(第7章7.2-7.8を予習のこと),及び到達目標1に関する中間試験とレポート出題(到達目標1の一部評価) |
9. | 微生物の構造と特徴3:ウイルス(第8章を予習のこと) |
10. | 微生物の構造と特徴4:真核微生物(第17章を予習のこと) |
11. | 微生物遺伝学1:突然変異・形質転換・形質導入(第9章9.1-9.7を予習のこと) |
12. | 微生物遺伝学2:プラスミド・トランスポゾンなど (第9章9.8-9.10を予習のこと) |
13. | 遺伝子工学1:分子クローニングとベクター(第10章10.1-10.7を予習のこと) |
14. | 遺伝子工学2:バイオテクノロジーの基礎(第10章10.8-10.17を予習のこと),及び到達目標2に関する中間試験とレポート出題(到達目標2の一部評価) |
15. | 中間試験の解説とまとめ |
16. | 期末試験(到達目標全ての一部評価) |
評価
各到達目標の到達度は試験(中間30%,期末60%)とレポート(10%)で評価する.項目毎に,試験は中間試験1回と期末試験1回,またレポート提出1回を行う.2項目とも到達度60%以上かつ出席率80%以上を合格とする.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
M.T.Madiganら著,室伏きみ子・関啓子翻訳,「Brock微生物学」,オーム社(ISBN: 4-274-02488-1)
参考資料
必要に応じて講義中に紹介する.
連絡先
長宗(化生棟707, 088-656-7525, nagamune@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日16:20-17:50