2011年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 2年(後期)

ベクトル解析

Vector Analysis

准教授・深貝 暢良

2単位

目的

工学の解析で必要不可欠なベクトルの概念と基礎的な性質を学ぶとともに,ベクトル場の解析学を通して古典力学,流体力学や電磁気学に現れる基本的な物理法則の数学的な理解·運用を目標とする.

概要

三次元空間のベクトルで表される物理量の局所的変化(微分)と大局的効果(積分)を 記述する手法としてベクトル場の微分積分学を展開し,微分積分学の基本定理のベクトル場に対する一般化を確立する.

キーワード

ベクトル,微分積分,3次元空間の図形,曲線,曲面,立体,スカラー場,ベクトル場

要件

「微分積分学」,「線形代数学」の履修を前提とする.

注意

予習と復習が必要です.図形を表現するための数学記号を学び,多変数関数の微分と積分を計算します.常日頃より問題演習に取り組みましょう.

目標

1.ベクトルの場の微分が理解できる.
2.ベクトルの場の積分が理解できる.

計画

1.はじめに
2.ベクトル (教科書 §1)
3.内積,外積 (教科書 §1)
4.ベクトル関数,曲線 (教科書 §2)
5.曲面 (教科書 §2)
6.スカラー場,ベクトル場,勾配 (教科書 §3)
7.回転,発散 (教科書 §3)
8.線積分 (教科書 §4)
9.重積分 (教科書 §4)
10.面積分 (教科書 §4)
11.ストークスの定理 (教科書 §5)
12.グリーンの定理 (教科書 §5)
13.ガウスの発散定理 (教科書 §5)
14.積分定理の応用 (教科書 §6)
15.まとめ
16.期末試験

評価

期末試験に基づいて行う.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

鶴丸孝司·久野昇司·渡辺敏·志賀野洋『ベクトル解析』内田老鶴圃

参考資料

鶴丸孝司·久野昇司·渡辺敏·志賀野洋『ベクトル解析演習』内田老鶴圃

鈴木武・柴田良弘ほか『理工系のための微分積分 I, II』内田老鶴圃

金子晃『線形代数講義』サイエンス社

安達忠次『ベクトル解析』培風館

寺田文行·福田隆『演習と応用 ベクトル解析』サイエンス社

山内正敏『詳説演習 ベクトル解析』培風館

連絡先

工学部数学教室 (A棟219室)
オフィスアワー: 木曜日 15:00∼16:00

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.