2011年度 先端技術科学教育部 環境創生工学専攻 生命テクノサイエンスコース 博士前期課程 — [選択]

生物反応工学特論

Technology for Bioreaction

教授・野地 澄晴, 准教授・大内 淑代

2単位

形態

講義形式とポートフォーリオ形式の併用

目的

生物の持つ有用な反応を工学に応用するための知識と技術について論述する.特に,生物の遺伝子の中にある情報がいかにして,実際の生物個体を形成することに使用されているかについて論ずる.ボトムアップ方式の物作りの方法についての基礎知識を得ることがこの授業の目的である.

概要

生物反応工学における最近の話題を中心に,その医学的および工学的応用について講述する.本科目は,工業に関する科目である. 1.ゲノムプロジェクトの進展とヒトの疾患との関連について,ゲノムの情報を利用して,ヒトの疾患と遺伝子の解析を行なう方法について 2.その応用例について 3.PCR法の応用について,PCR法を用いた遺伝子のクローニングについて,より高度な方法を紹介する 4.In situハイブリダイゼーション法について,遺伝子の発現時期,部位を決定する方法を紹介する .5.その応用例について 6.トランスジェニク動物の作製法について,遺伝子操作法について紹介する 7.その応用例について 8.ノックアウト動物の作製法について紹介する 9.その医学的,工学的応用例について紹介する.

キーワード

ゲノム科学,RNA工学,発生工学

要件

なし

注意

なし

目標

1.ゲノムの構造とその解析法について理解する.
2.遺伝子発現の解析法について理解する.
3.形態形成遺伝子とその構成について理解する.
4.個体発生のメカニズムについて理解する.

計画

1.生物の進化過程について
2.ゲノムの構造と進化について
3.転写因子と遺伝子発現制御について
4.シス調節要素と遺伝子発現制御について
5.遺伝子発現パターンについて
6.RNAの機能について
7.RNA干渉について
8.中間レポート
9.ホメオボックス遺伝子について
10.シグナル伝達遺伝子について
11.細胞間接着因子の遺伝子について
12.線虫の発生メカニズムについて
13.昆虫の発生メカニズムについて
14.無脊椎動物の発生メカニズムについて
15.脊椎動物の発生メカニズムについて
16.期末レポート

評価

中間と期末のレポートをそれぞれ50%で評価する.

再評価

原則として,再評価はしない.

対象学生

全学生

教科書

使用しない

参考資料

DNAから解き明かされる形作りと進化の不思議

連絡先

野地(化生棟803, 088-656-7528, noji@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日15:30-17:00

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.