2011年度 先端技術科学教育部 環境創生工学専攻 生命テクノサイエンスコース 博士前期課程 — [選択]

分子機能工学

Biomolecular Design

教授・堀 均, 准教授・宇都 義浩

2単位

形態

講義

目的

生体機能修飾物質(特に生理活性物質や医薬品)の設計, 合成,生物活性の基礎となる分子機能工学的概念としての``医薬品エレクトロノミクスmedicinal electronomics''につて講述する.

概要

分子機能工学に関する重要な基礎的な概念としての分子軌道論による生体機能修飾物質(特に生理活性物質や医薬品)の生体機能分子設計について解説し,``医薬品エレクトロノミクスmedicinal electronomics''的思考力を向上させる.

キーワード

生体機能分子設計,分子軌道論

目標

1.分子機能工学手法としての分子軌道論を理解し,実際,Hückel法を使ってエチレンからベンゼンまでの分子軌道を手計算で求める.
2.medicinal electronomics的思考力の向上のため,簡単な生体機能修飾作用物質の分子軌道計算を実践し,それらの物性や生物活性を定量的に論じることにより,分子軌道論の果実を味わう.

計画

1.分子機能工学と分子軌道概念
2.酵素反応と分子軌道
3.量子論的原子構造と分子の結合
4.分子構造と混成軌道概念. レポート1
5.へテロ分子を含む構造. レポート1についての議論
6.中間体の構造. レポート2
7.分子軌道計算1:局在π結合.レポート2についての討論
8.分子軌道計算2:局在π結合.レポート3
9.分子軌道計算3:局在π結合.レポート3について議論
10.分子軌道計算4: 非局在π結合(ブタジエン). レポート4
11.レポート4についての総合討論
12.分子軌道計算5: 非局在π結合(シクロブタジエン).レポート5
13.レポート5についての総合討論
14.分子軌道計算6: 非局在π結合(環状:ベンゼン).レポート6
15.レポート6についての総合討論
16.「分子機能工学」についての総合討論

評価

課した全課題レポート(100%)で評価する.レポートはそれぞれ100点満点で評価し,すべてのレポートが60点以上の場合をもって合格とする.

対象学生

他学科学生も履修可能

教科書

齋藤勝裕著「構造有機化学」(三共出版)および平山令明著「プルーバックス実践量子化学入門」(講談社)の付録CD-ROM「WinMOPAC Version 3.0.3 (Trial)」

連絡先

堀(M棟821, 088-656-7514, hori@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日11:55-12:50

備考

授業を受ける際には2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.