生体高分子化学特論
Biological macromolecular chemistry
形態
講義
目的
タンパク質や核酸などの生体高分子の立体構造と機能について,分子認識及び分子間相互作用を中心に理解する.
概要
生体高分子がどのように基質やドラッグなどの標的分子を認識して作用するかについて,核酸やタンパク質と低分子に関する構造学,立体化学および反応機構について概説する.また,分子モデリングとドラッグデザインについて概説した後,タンパク質データバンク(PDB)データベースから得られた立体構造について分子モデリングソフトウェア"MacroModel"を用いて解析する.
キーワード
分子間相互作用,分子認識,タンパク質データバンク,分子モデリング
先行科目
要件
学部教育における有機化学,創薬化学および酵素工学を理解していること.
注意
なし
目標
1. | 生体高分子の構造と機能の原理を理解する |
2. | タンパク質データバンクのデータベースと分子モデリングソフトウェアを活用し生体高分子の分子認識機構を理解する |
計画
1. | 講義概要の説明 |
2. | 講義(1): 薬剤-タンパク質複合体の力学的相互作用 |
3. | 演習(1): 薬剤に対する標的タンパク質の検索 |
4. | 講義(2): 薬剤-タンパク質複合体の立体化学的相互作用 |
5. | 演習(2): PDBを用いた標的タンパク質3D構造の検索 |
6. | 講義(3): 酵素触媒の反応機構 |
7. | 演習(3): 標的タンパク質の構造解析 |
8. | 講義(4): 薬物分子設計および薬物作用機構 |
9. | 演習(4): 薬剤の構造解析 |
10. | 講義(5): コンピュータ化学を用いたドラッグデザイン |
11. | 演習(5): 薬剤の分子モデリング |
12. | 講義(6): MacroModelを用いた分子モデリング |
13. | 演習(6): タンパク質の分子モデリング |
14. | 演習(7): 薬剤-タンパク質複合体の分子モデリング |
15. | 演習(8): 分子モデリングの評価 |
16. | レポート |
評価
出席率80%以上の学生に対しレポート(100%)で評価する.
再評価
しない
対象学生
他学科学生も履修可能
教科書
R. B. Silverman著「The ORGANIC CHEMISTRY of DRUG DESIGN and DRUG ACTION」, ELSEVIER
参考資料
T. L. Lemke, D. A. Williams, V. F. Roche, S. W. Zito著「FOYE'S PRINCIPLES OF MEDICINAL CHEMISTRY」Lippincott Williams & Wilkins
連絡先
- オフィスアワー: 木曜日 16:20-17:50
備考
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.