母児関係論
Introduction to Maternal and Child relationship
教授・岸田 佐智
1単位
目的
母と子,および親と子の関係について,どのような考え方があるのかを現存する理論を基にして理解し,演習を通じてその現象の意味を深める.また,母児の関係を発達させるための母乳育児の重要性について学ぶ.
概要
母と子,および親と子の関係に関するReva Rubin,Klaus and Kennell,Bowlby ,Winnicottらの理論的考え方について講義により,紹介し,その考え方理解する.その理解に基づき,母と子(あるいは親と子)が一緒に行動している場を学生各自が観察する.観察できた現象を理論に照らし合わせながら,グループで同意点と相違点を討議し,グループ毎に母と子(およ親と子)の関係について理解を深める.また,母乳育児に関して焦点を当て,母乳育児中における,母と子の関係とその成立ができるための要因について探る.
先行科目
目標
1. | 母児関係の始まりについて理解する. |
2. | 母と子のきずなの形成について理解する. |
3. | Reva Rubinの母性論より,母性の主観的体験について理解する. |
4. | 愛着とは何か,Bowlbyの愛着行動から理解する. |
5. | 母と子および親と子の関係の中での,親および子の発達について考える. |
6. | 母乳育児を成功させるための要因について理解する. |
7. | 母乳育児を行っている親と子の関係について理解をする. |
計画
1. | 授業オリエンテーション,母と子の関係とは何か,母と子および親と子の始まりについて |
2. | 妊娠期からの母と子の関係,母子相互作用について |
3. | Reva Rubinによる妊娠出産における母性の主観的体験について |
4. | Bowlbyの愛着行動について |
5. | 母と子の接近行動の実験,子の個体化の過程について |
6. | Winnicottによる児の情緒的発達について |
7. | 母と子の関係を形成する上での母乳育児の位置づけと,その成立要件について |
8. | 母と子(あるいは親と子)が一緒にいる場面に出向き母と子(親と子の)観察を行う |
9. | 〃 |
10. | グループ作業,観察できた内容を持ち寄り,理論に照らし合わせる. |
11. | 〃 |
12. | 授業発表:グループワークで行った母と子および親と子の関係について発表する |
13. | 〃 |
14. | 〃 |
15. | 〃 |
16. | 母と子(および親と子)の関係に関する総括 |
評価
グループワークの発表に関する態度,貢献度,内容についての相対的評価,およびレポート
教科書
特に指定なし
参考資料
授業の中で,適宜紹介する
連絡先
岸田(088-633-9032, skishida@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月17:00-19:00