芸術文化論
教授・片岡 啓一
2単位
目的
今日我々を取り巻く世界は極めて複雑かつ流動的で,しかも変化に富んだものである.多くの国々・民族等は多様な文化的様相を呈し,世界中にはさまざまな音楽が存在している.この授業では,民族音楽学的視点から世界の諸民族の音楽について時間の許す限り具体的に言及し,そのことを通じて,音楽文化・民族性・音楽の本質等について,一人一人が真剣に考える機会を共有したいと思っている.
概要
民族音楽学的な観点に立った世界の諸民族の音楽に関する講義.
キーワード
民族音楽,音楽学,音楽鑑賞,民族性,異文化理解
注意
同授業は講義形式なので受講者は受け身的になりがちであるが,できるだけ主体的で積極的な姿勢で授業に取り組んでいただきたい.なお,共通教育において「民族音楽入門」が開講されているが,その内容は同授業と相当程度重複しているので,「民族音楽入門」を受講した学生はこの授業を受講しないようにすること.先行科目・関連科目については具体的な科目名は書いていないが,芸術分野・人文科目分野等の科目群はすべて該当すると考えていただいてかまわない.同授業は,国際文化コースの「コース専門選択科目」の単位として履修することもできるし,「総合科学テーマ科目」として履修することも可能である.昨年度に初回の授業をマルチメディアA棟1階の「音響スタジオ」で実施したが,同室で無理なく受講できる人数は50名程度であるが,「総合科学テーマ科目」に指定されていることから90名程度の受講者となり,加えて旧体制の受講者(「世界の諸民族の音楽」)が10名程度同時受講したので,合計100名ちょっとになり,補助用のパイプ椅子を使ってすし詰め状態で開講した.パイプ椅子のみの学生が同じ人にならないようにローテーション配置を考え,極力配慮したが,それでも学生にとっての身体的な負担は大きかった.今年度は別のもっと広い部屋で同授業を行うことを相当真剣に考えたが,授業内容の性格上,他の部屋で行うことはやはり無理なので,昨年度同様「音響スタジオ」にて実施することにした.今回の具体的な対応の方法としては,補助机・補助椅子を使うと,普通の状態で受講できる学生は50名程度なので,毎回の授業時間の前半と後半とで,残りのパイプ椅子のみの学生との座席の交代を行うことによって学生の身体的な負担な少なくしようと考えている.そのような事情があることから,同授業を受講希望している学生で,他の「総合科学テーマ科目」を受講することでもかまわないと思う方は,できるだけそういう方法をとっていただけると大変ありがたいと考えている.
目標
1. | 世界にはさまざまな音楽文化が存在すること,それらはそれぞれの国の民族性と深く結びついていること等を自覚し,音楽文化全般に対して強い興味と関心を抱く. |
計画
1. | 授業の目的と趣旨のところで述べたことを具現するために,講義的説明に加えてA.V.機器を使用した鑑賞を授業の中に取り入れる. |
2. | 1週目 授業の趣旨説明を行い,現代の音楽文化の特徴について言及する. |
3. | 2週目 日本の音楽. |
4. | 3-8週目 東アジア・エスキモー・東南アジアの音楽. |
5. | 9-13週目 インド・西アジアの音楽. |
6. | 14週目 アラブの音楽. |
7. | 15週目 総括授業 授業内容全体について,反省・補足・意見交換等を行う. |
8. | 授業内容についてはできるだけ予定通りに進めてゆきたいと思っているが,若干のずれが生じることもあるので,その点はあらかじめご了承願いたい. |
評価
試験は行わず,レポートを提出することによって単位を出す.レポートは提出期限を厳守すること.成績評価には,授業への取り組み姿勢などに基づく平常点も当然加味される.
再評価
行わない.
教科書
この授業では教科書等は使用しない.
連絡先
備考
同授業は,平成23年度は前期・金曜・5-6講時にマルチメディアA棟1階の「音響スタジオ」にて実施する.オフィスアワーは前期・木曜日の昼休み.片岡研究室(マルチメディアA棟2階)のメールアドレスは,kataoka@ias.tokushima-u.ac.jp.研究室の電話番号は,088-656-7161.なお,注意のところでも書いたように,授業を行う部屋がそれほど広くないので,別の「総合科学テーマ科目」を選択してもかまわないと思う方は,できればそういう方法をとってくださると大変ありがたい.