商法II
准教授・清水 真人
2単位
目的
本講義では会社法を中心に,特に,企業の資金調達,会社の計算,設立,企業再編に関する問題を扱う.本講義では,平成18年に施行されたいわゆる新会社法にはどのような特徴があるのか,それまでの商法から何が変わったのか,新会社法にはどのような問題があるのかについて理解することを目的とする.
概要
「商法II」では,商法のうち会社法を中心に,特に,株式会社の機関関係以外の分野,すなわち,企業の資金調達,会社の計算,設立,企業再編を考察する.商法Ⅰが企業組織に関する内容を扱うのに対して,商法Ⅱでは,全16回の講義において,会社の設立の際にその組織がどのように形成されるのか,会社の資金調達の仕組み,企業買収がどのように行われるのか,その際利害関係者はどのように保護されるのかなどの問題を扱う.以下の項目を1,2回で講義していく.
キーワード
コーポレート・ファイナンス,会社の計算,企業再編(M&A),会社の設立
注意
「商法Ⅰ」と「商法Ⅱ」は別の科目とされているが,本講義は「商法Ⅰ」の内容が前提となる.初回の講義で,株式会社のガバナンスについて簡単に内容を確認する予定であるが,「商法Ⅰ」の受講を強く求める.また,商法はそれのみで完結した分野ではなく,他の分野との関連も強い(商法Ⅱでは民法,経済法,会計学など).これらの科目,特に「民法Ⅰ·Ⅱ·Ⅲ」と同時履修,または履修済みであることが望ましい.なお,本講義は他学部生にも受講を認めている.他学部生については,「商法Ⅰ」を受講済みであることを本講義の受講の要件とする.
目標
1. | 株式会社の資金調達,計算,設立,企業再編について基礎知識を得,理解を深める. |
計画
1. | 株式 |
2. | 募集株式の発行 |
3. | 社債 |
4. | 新株予約権·ストックオプション |
5. | 開示規制 |
6. | 剰余金の配当規制 |
7. | 株式会社の設立 |
8. | 企業再編 |
評価
学期末に筆記式の試験を実施する.受講者と相談の上,任意のレポート提出を課したり,小テストを実施するかも知れない.
再評価
なし
教科書
落合誠一=神田秀樹=近藤光男『有斐閣Sシリーズ 商法Ⅱ』(有斐閣)を使用する.
レジュメを配付し,基本的にレジュメに沿って講義するが,教科書を適宜参照するので,教科書も毎回持参すること.
最新の六法を持参すること(『デイリー六法』『ポケット六法』『コンパクト六法』のいずれかでよい).
参考資料
参考書は主に初回の講義において紹介する.
連絡先
- オフィスアワー: 水曜日7·8講時