2011年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学士課程 — 3年(通年), 4年(通年)

2011年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学士課程 — 3年(通年), 4年(通年)

日本文学演習Ⅰ

教授・原水 民樹

4単位

目的

中世期,多くの年代記が作られた.年代記とは,現在でいえば,歴史年表のようなものである.これらは,一見事柄の無味乾燥な羅列のようだが,文学作品と密接にかかわっている.当該授業では,年代記の一つである神皇正統録を対象とし,典拠の問題・固有性など多方面から検討を加える.

概要

該授業においては,注釈作業を基盤とし,各話の分析を行う.授業は演習形式で,時間ごとに担当となった受講生が事前に資料を作成し,それに基づいて発表し,全員で討議する形で進める.

キーワード

年代記,神皇正統録,歴史と文学,伝承

先行科目

日本言語基礎研究II,日本文学基礎研究II日本史基礎研究II

関連科目

日本史演習II,日本言語演習II,日本文学演習II

注意

注釈書はないので,辞書類その他多くの史資料を幅広く調査することが要求される.演習を担当する学生は資料を作成して授業に臨まなければならない.具体的な方法については,最初の数時間を用いて説明する.

目標

1.古代人の歴史認識に対する理解を得る.
2.歴史と文学の境界あるいは関わりの問題を考える契機とする.

計画

1.年代記および神皇正統録についての解説
2.平城・嵯峨天皇時代の記事についての検討
3.淳和・仁明天皇時代の記事についての検討
4.文徳・清和天皇時代の記事についての検討
5.陽成・光孝天皇時代の記事についての検討
6.宇多・醍醐天皇時代の記事についての検討
7.朱雀・村上天皇時代の記事についての検討
8.冷泉・円融天皇時代の記事についての検討
9.花山・一条天皇時代の記事についての検討
10.三条・後一条天皇時代の記事についての検討
11.後朱雀・後冷泉天皇時代の記事についての検討
12.後三条・白河天皇時代の記事についての検討
13.堀河・鳥羽天皇時代の記事についての検討
14.崇徳・近衛天皇時代の記事についての検討
15.まとめ
16.レポート

評価

演習形式の授業を根幹とし,それらについての評価(50%)及び期末のレポートに受講姿勢(50%)を勘案して行う.

再評価

行わない

教科書

当方でプリントを用意する.

参考資料

当方で用意する.

連絡先

原水(1号中棟1階, 088-656-7113, haramizu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日14時30分∼15時30分