応用数理Ⅰ
教授・伊藤 正幸
2単位
目的
解析学的な手法を用いて問題を解決する道筋では,単に微分積分学のような計算を駆使するだけでは,限界がある.問題の持つ構造的な背景を数学的にとらえることが重要である.関数空間の構造を知るための講義である.
概要
無限次元の線形代数学ともいうべき,関数解析学という学問がある.線形代数学が有限次元ベクトルとその変換を扱ったが,関数やその変換を扱うのが関数解析学である.本授業ではその基礎部分を学ぶ.
キーワード
関数解析学,バナッハ空間,関数空間,線形作用素
先行科目
関連科目
目標
1. | 関数空間の基礎を理解する.縮小写像の応用ができる. |
計画
1. | 集合と論理の記号 |
2. | 実数 |
3. | 縮小写像の原理 |
4. | ベクトル空間 |
5. | バナッハ空間 |
6. | バナッハ空間における縮小写像 |
7. | 線形作用素 |
8. | 有界線形作用素 |
9. | 逆作用素 |
10. | 微分方程式と積分方程式 |
11. | スモールエルツウ空間 |
12. | ヒルベルト空間 |
13. | エルツウ空間 |
14. | 正規直交系 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括授業 |
評価
期末試験と演習態度,レポートなど総合評価する.
再評価
行う用意はある.
教科書
「改訂関数解析入門」 洲之内治夫著 サイエンス社
連絡先
伊藤(総合科学部1号館1220, 088-656-7219, mas-ito@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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