2011年度 総合科学部 人間文化学科 国際文化コース 学士課程 — [選択] 3年(後期)

2011年度 総合科学部 社会創生学科 地域創生コース 学士課程 — [選択] 3年(後期)

日本言語研究Ⅱ

教授・仙波 光明

2単位

目的

「方言」について正しい認識を持つ.また,言葉を体系の中で考えることの必要を理解する.

概要

徳島県の方言(俚言)を手がかりとして,言葉の歴史や体系を考える.

目標

1.方言について,正確な知識を獲得する.
2.言葉の由来,あるいは語源について正しい考え方を理解する.
3.言葉を単独で考えず,つねに体系の中で考える習慣を身につける.
4.言葉や言語資料の背景となるものを意識して,言葉を考える習慣を身につける.
5.「方言」が特定の地域に孤立して存在するものでないことを理解する.

計画

1.授業の進め方についての説明.この授業で使う「方言」の意味は何か.徳島の方言概説(その1)
2.徳島の方言概説(その2)
3.「せこい」という言葉.(語源の考え方 その1 なぜ徳島だけ意味が異なるのか)
4.ウンカゴブジ(温和御無事) (語源の考え方その2 方言の中の漢語語彙)
5.気象と言葉(雨や風の名前 ベックノジャラセ・ナガセ・サダチ・サオカタギ等)
6.身体の部位をあらわす言葉(ヤネとはどこを指す? 意味のずれの発生など)
7.オビユからオブケル(驚く)の変化をどう説明するか.
8.子どもの世界と言葉(カマキリ·メダカ·じゃんけん等,多彩な語形が失われたわけ)
9.木屋平の方言(個人のメモから分かること.新居熊太氏のメモから)
10.相生の方言(個人のメモから分かること.方言資料の残し方.)
11.徳島県の俚言の語誌(内容未定)
12. 〃
13. 〃
14. 〃
15. 〃
16.補足,まとめなど.

評価

出席,授業に対する積極性(質問,意見など)とレポートを総合して評価する.レポートに大きい比重を置く.

再評価

再レポート.

教科書

『徳島県のことば』(明治書院)を予定.

参考資料

授業の中で随時紹介する.

連絡先

仙波(2319, 088-656-7117, senba@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)