歴史と文化 / 戦国時代から近世社会への変化
History and Culture / History of Early Edo
平成19年度以前の授業科目:『歴史と文化』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『歴史と文化 / 戦国時代から近世社会への変化』
教授・桑原 恵
2単位
火(1・2) 全(全)授業の目的
歴史学は，過去に人間が社会をどのようにつくり，そのときの社会が抱える問題を解決してきたかを知ることのできる学問である．特に変動の激しい現代の社会を生きるとき，日本の歴史から学ぶことも多い．また，日本の歴史についての知識は，国際化の時代においても必須の教養である．私たちは，自らの国の歴史を知っているようで案外知らないものである． 社会の組織やそれぞれの社会の通念などは，個々の人間から見れば，既成のもののようであるが，歴史的に見れば，すべて人間が作り上げたものである．講義では，歴史学を単なる暗記の学問として，過去の研究成果から得られた通説的理解のみを学生に講義することはしない．史料に基づいて，歴史学的に物事を考察する方法を講義したいと考えている．
授業の概要
本講義では，歴史をこのような観点から捉え，近世社会の成立とその展開について講義する．講義では，出来うる限り史料を提示し，その意味と歴史的意義付けについて説明しながら，講義を進めていく．そして，中世社会から近世社会への変容と，近世社会の展開によるその変容について講義する．
キーワード
戦国時代，江戸時代，豊臣政権
受講者へのメッセージ
暗記中心のテストは実施しない．理解しやすい講義とするために，受講生の質問なども歓迎する．
到達目標
| 1. | 史料に基づきながら,江戸時代の成立に際して起こった社会の変化の原因とその様相を理解する． |
授業の計画
| 1. | 講義計画と基礎知識の確認 |
| 2. | 戦国大名の領土拡大権 |
| 3. | 豊臣政権の成立と戦国大名 |
| 4. | 戦国時代の農村と武力 |
| 5. | 豊臣政権の成立による農村の変化 |
| 6. | 太閤検地とその歴史的意義 |
| 7. | 武士と農民の分離 |
| 8. | 江戸幕府の確立と老中制の成立 |
| 9. | 農村の自治と農民の生活 |
| 10. | 都市の建設と町人の活躍 |
| 11. | 道頓堀や難波村の開発と町人 |
| 12. | 江戸時代の経済システム |
| 13. | 商業経済の活発化と社会の変化 |
| 14. | 経済の変化と社会問題∼享保の改革など∼ |
| 15. | 期末試験 |
| 16. | 総括授業 |
成績評価の方法
講義中に抜き打ちで行う小テスト，もしくは期末試験の結果をもとに評価する．
再試験の有無
無
教科書
教科書は，指定しない．授業中使用するプリントと資料は適宜配布する．
参考となる本は，講義中に適宜紹介する．
WEBページ
連絡先
桑原(088-656-7157, megumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)