自然と技術 / ゲノムと発生のテクノロジー
Science and Technology / Genomic and Genetic Technology
平成19年度以前の授業科目:『自然と技術』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『自然と技術 / ゲノムと発生のテクノロジー』
教授・真壁 和裕
2単位
月(1・2) 全(全)授業の目的
専門課程でミクロ系の生物学を学ぼうとする学生を対象に,現代生物学で中心的な役割を果たすゲノムサイエンスと発生工学に関わる分子生物学の基本的な技術について,使用する器具の名称からその原理と背景,さらに実際の実験のスキームまでを解説し,実習や研究を行うために必要な基本的知識を身につけることを目的とする.
授業の概要
現代生物学は日進月歩の勢いで進んでおり,学生は多くの場合その成果を聴くだけで消化不良を起こしかねず,その成果が得られた実験の方法の理解まで辿り着くことは容易ではない.そして一方,実習や卒業研究さらには大学院での研究の場においては,ひとつひとつの技術に関する詳しい背景説明が与えられないままに実験の手を動かしていかなければならないことも現実には起こりうる.そこで学生にとって実習をより実りあるものにするために,この講義では個々の研究成果に注目するのではなく,成果を得るために広く用いられるテクノロジーの原理や実際の方法の概略を解説することで上記の問題の狭間を埋める.
キーワード
発生,バイオテクノロジー,遺伝子,ゲノム
受講者へのメッセージ
休んだり遅刻したりしないように,またしっかりノートをとって復習をする習慣をつけるようにしてください.
到達目標
1. | 学部や大学院での生物学実験を行うに際して知っておきたい技術の原理·背景·スキームを理解すること. |
授業の計画
1. | · 核酸の構造と性質 |
2. | · 遺伝子工学と酵素 |
3. | · 宿主とベクター |
4. | · 核酸の抽出(ゲノムDNA·RNA) |
5. | · 遺伝子ライブラリー |
6. | · ハイブリダイゼーション |
7. | · DNAシークエンシング |
8. | · モノクローナル抗体 |
9. | · 細胞への遺伝子導入 |
10. | · 個体への遺伝子導入(トランスジェニック) |
11. | · 発生遺伝学 |
12. | · 細胞工学と発生工学 |
13. | · ゲノムテクノロジー1 |
14. | · ゲノムテクノロジー2 |
15. | 学期末試験 |
16. | 総括授業 |
成績評価の方法
随時行う小テストおよび学期末の試験の成績による.
再試験の有無
無
教科書
「バイオテクノロジーテキストシリーズ遺伝子工学」IBS出版(2,625円)
参考書
参考書「ゲノム工学の基礎」 東京同人(4,100円)
参考書「遺伝子工学集中マスター」羊土社(3,800円)