2011年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

自然と技術 / 資源と環境のはなし

Science and Technology / Natural Resources and Environmental Issues

平成19年度以前の授業科目:『自然と技術』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『自然と技術 / 資源と環境のはなし』

非常勤講師・服部 大輔

2単位

 金(1・2) 全(全)

授業の目的

持続可能な社会作りは,ますます重要となっており,劣化がすすむ生物資源の保全や地球温暖化防止などの環境問題は特に注目されている.しかし,情報技術の進歩に伴い様々な情報があふれ,何が真実なのか分かりにくい世の中になっている.加えて,一概に環境問題と言っても,森林学,生態学,農学,政治経済学,地球物理学など広範な分野を横断するため,非常に難解な側面がある.本授業では,このような環境問題をひもとくにあたって科学的な考え方や解析方法をマスターすることにより必要最低限の環境リテラシーを身につけることを目的とする.

授業の概要

環境問題では熱帯雨林の破壊のように国外で起こるような問題が地球規模で私たちに影響を与える事もある.一方で私たちの身近に起こる問題が私たちに影響を与えることもある.グローバルで起こる問題とローカルで起こる問題は,どちらも重要であると考えられる.本授業では,前半に国外(主にボルネオ島)における熱帯雨林の破壊と修復の事例にフォーカスを当て写真などを紹介し議論してゆく.後半は徳島県内の環境問題や温暖化防止活動について産学民官連携の事例にもふれ紹介していきたい.また,はじめと中盤の講義では仮説思考,戦略思考,強みと弱みの分析手法,PCM-WS手法などといった基本的な考え方や解析手法について紹介する.

キーワード

生態系の修復,焼き畑,ライフスタイル,LED付け替え,地球温暖化防止

受講者へのメッセージ

毎回出席すること.

到達目標

1.環境問題の現状をまず認識する事
2.様々な思考方法や解析方法の存在を認識する事により必要最低限の環境リテラシーを身につける.

授業の計画

1.本事業の立ち位置,授業概要,仮説思考,戦略的な思考方法
2.熱帯雨林における環境 ∼森林土壌環境を中心に∼
3.フタバガキ科の生態∼70mの超巨大高木を取り巻く環境∼
4.ボルネオ島でくらすイバン族の人々の暮らし
5.イバン族が行う焼き畑
6.生態系の修復を目指した植林の紹介Ⅰ
7.生態系の修復を目指した植林の紹介Ⅱ
8.産学民官連携活動,SWOT分析,PCM-WS手法の紹介
9.IPCCの紹介,日本及び四国の温暖化とその影響
10.ライフスタイル部門における二酸化炭素削減活動Ⅰ
11.ライフスタイル部門における二酸化炭素削減活動Ⅱ
12.カーボンオフセット事業(CO2売買)への取組
13.那賀町LED一斉取り替え事業の紹介
14.緑の分権改革の紹介
15.期末試験
16.総括授業

成績評価の方法

レポート30点,授業に対する姿勢40点,期末試験30点とする.

再試験の有無

教科書

使用しない.

参考書

環境白書 http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h22/pdf.html

連絡先

服部(連絡先未登録)
オフィスアワー: 088-678-6014・ecomirai.hattori@gmail.com