2011年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

自然と技術 / (医)医療情報処理学入門

Science and Technology / Introduction to Medical Information Processing

平成19年度以前の授業科目:『自然と技術』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『自然と技術 / (医)医療情報処理学入門(13:00∼14:30)』

教授・近藤 正

2単位

 金(5・6) 医((保)1年)

授業のタイプ

講義

授業の目的

近年,医療分野では,病院情報システム,地域医療情報システム,放射線部医用画像情報システムなど,いろいろな種類のコンピュータシステムが導入されており,医療技術者はコンピュータについての高度な知識を要求される.特に,放射線技術分野では,医用画像のディジタル化が急速に進んでおりコンピュータの能力を十分に使いこなしたディジタル医用画像処理技術の習得が求められている.この講義では,医療情報処理学の入門として,コンピュータの基礎的知識とコンピュータの医療応用に関する知識について学びます.また,この講義では,医療技術者が,医療現場で発生する大量の医療情報を,コンピュータを用いて処理を行う時に必要になるコンピュータの基本的な技術について学びます.

授業の概要

本授業では,前半でコンピュータの基礎的知識(ハードウェア-,ソフトウェア-,コンピュータネットワークなど)について講義し,後半では,医療分野への応用(病院情報システム,電子カルテシステムなど)について講義する.

キーワード

医療情報学,情報リテラシー,マルチメディア

受講者へのメッセージ

内容は,コンピュータに関する入門的なものですが,予習復習が必要です.コンピュータに関する知識は社会人にとって重要なものになっています.特に,医療技術者にとっては必須な知識です.できるだけ積極的に受講してもらいたい.

到達目標

1.コンピュータの基本的な構造と動作原理を理解できる.
2.文字,数値,画像,音声などの医療情報がコンピュータ内部でどのように情報処理されるのかを理解できる.
3.コンピュータの医療分野における利用方法を理解できる.

授業の計画

1.講義内容の説明と病院情報システムの概要
2.コンピュータの歴史
3.コンピュータ内部のデータ表現
4.音響信号,画像のディジタル化
5.ハードウェア-の基礎(2進数と論理変数,論理素子)
6.ハードウェア-の基礎(論理回路,組み合わせ回路)
7.コンピュータシステム(コンピュータのシステム構成)
8.コンピュータシステム(コンピュータの動作原理)
9.コンピュータシステム(周辺機器)
10.コンピュータシステム(ソフトウェア-)
11.ネットワークシステム(プロトコルやインターネットについて)
12.コンピュータの医療への応用(病院情報システムのような大規模コンピュータシステムの開発手順)
13.コンピュータの医療への応用(病院情報システムについて)
14.コンピュータの医療への応用(オーダーリングシステム,電子カルテシステムについて)
15.試験
16.まとめ

成績評価の方法

レポート,学期末試験,授業の取り組み状況などにより総合的に評価する.

再試験の有無

教科書

樺澤一之,細井良三,菊池義信 共著,医科系学生のためのコンピュータ入門 共立出版株式会社

参考書

日本医療情報学会編:医療情報(情報処理技術編)と医療情報(医療情報システム編),篠原出版社

連絡先

近藤(088-633-9024, kondo@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)