歴史と文化 / 民族音楽入門
History and Culture / Introduction to Ethnological Music
平成19年度以前の授業科目:『歴史と文化』
平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『歴史と文化 / 民族音楽入門』
教授・片岡 啓一
2単位
月(3・4) 全(全)授業のタイプ
講義
授業の目的
今日我々を取り巻く世界は極めて複雑かつ流動的で,しかも変化に富んだものである.多くの国々·民族等は多様な文化的様相を呈し,世界中にはさまざまな音楽が存在している.この授業では,民族音楽学的視点から世界の諸民族の音楽について時間の許す限り具体的に言及し,そのことを通じて,音楽の本質・民族性と音楽文化との関係等について一人一人が真剣に考える機会を共有したいと思っている. なお,社会(あるいは学問体系)における同授業を受ける意義とかその必要性,あるいは,同授業の社会における立ち位置等について,私自身が考えていることを書いておきたい.現代社会は外国文化との接触・交流の密度が増し,広い意味での異文化理解についての深い勉強を大学生活の中で積極的に行うことが,どのような分野を専攻しようとしている学生にとっても極めて大切である.この授業は,そのような意味においても大変有益であり,又,多様な音楽文化を最初に書いたような趣旨で学生時代に学ぶことは,どのような研究分野を目指している学生にとっても,直接的にも間接的にもプラスに働くことが多いのではないかと思っている.
授業の概要
民族音楽学的な視点に立った世界の諸民族の音楽に関する講義.
キーワード
民族音楽学,民族音楽,民族性,音楽文化,異文化理解
受講者へのメッセージ
同授業は,2011年度(平成23年度)は後期・月曜・3-4講時に開講する.なお同授業は前期・金曜・1-2講時にも開講するが,内容は全く同一なので,重複履修は認められない.その点,誤解のないよう充分に注意すること.同授業は,総合科学部内マルチメディアA棟1階の「音響スタジオ」で実施し,受講者数は,部屋の広さの関係からそれぞれの授業において50名以内とする.又,総合科学部の学部専門科目で「芸術文化論」(平成21年度以降に入学した学生のための授業名称.平成20年度以前に入学した学生のための授業名称では「世界の諸民族の音楽」.)が開講されているが,その内容は同授業と相当程度重複するので,総合科学部の学生で上記の授業を受講する予定の者は,この授業は受講しないようにすること.なお,先行科目·関連科目についてはとりたてて指定したくはないので,掲載しないままにしておいた.その点ご了承いただきたい.今年度は試験を含めて全部で16回分の授業が予定されているが,この授業では,15回目の試験(16回目は総括授業)のかわりにレポートを提出してもらうことによって単位を出す予定である.勿論,授業への出席状況とか受講姿勢等も総合的に評価する.(オフィスアワーは後期・木曜の昼休みです.私の研究室は,マルチメディアA棟の2階にあります.)
到達目標
1. | 世界にはさまざまな音楽文化が存在すること,それらはそれぞれの国の民族性と深く結び付いていること等を自覚し,音楽文化全般に対して深い興味と関心を抱く. |
授業の計画
1. | 授業の目的のところで述べたことを具現するために,講義的説明に加えてA.V.機器を使用した鑑賞を授業の中に取り入れる. |
2. | 1.授業の趣旨説明を行い,現代の音楽の特徴について言及する. |
3. | 2.日本の音楽. |
4. | 3-4.東アジアの音楽. |
5. | 5.エスキモーの音楽. |
6. | 6-8.東南アジアの音楽. |
7. | 9-10.インドの音楽. |
8. | 11-13.西アジアの音楽. |
9. | 14.アラブの音楽. |
10. | 15.試験期間であるが,試験は行わずレポートを提出してもらう. |
11. | 16.総括授業.これまでに行ってきた授業内容を総合的に振り返って,全体的なまとめとか意見交換等を行う. |
12. | 以上の授業計画は,できるだけ予定通りに実施したいと考えているが,若干予定がずれる可能性はあるので,その点はあらかじめご了承いただきたい. |
成績評価の方法
試験は行わず,レポートを提出することによって単位を出す.レポートは提出期限を厳守すること.成績評価には,授業への取り組み姿勢などに基づく平常点も当然加味される.
再試験の有無
行わない.
教科書
この授業では教科書等は使用しない.