2011年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

歴史と文化 / 日本中近世文学Ⅱ

History and Culture / Medieval Japanese Literature 2

平成19年度以前の授業科目:『歴史と文化』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『歴史と文化 / 日本中近世文学Ⅱ』

教授・原水 民樹

2単位

 木(11・12) 夜間主(全1∼4年)

授業の目的

日本人である以上,過去の日本文化についての知識を持つべきことは当然である.外国に留学した学生が留学先で日本文化についての質問を受け何も答えられずに恥をかいたというのはよく聞く話である.本授業では,いくつかの落語を取り上げ,もとねたとなった古典作品を紹介し,その形成のされ方を説明する.よって,日本文化に流れるユーモア精神を理解させる.

授業の概要

いくつかの落語をとりあげ,そのもとねたとなった古典作品を紹介して,落語の形成のされ方を考える.

キーワード

落語,日本古典文学,近世庶民の生活

受講者へのメッセージ

文学という存在を少しは真面目に考える学生,日本の歴史·古典文学に関心のある学生に受講してもらいたい. 単位取得だけが目的の学生には退屈で辛いだけ. 毎回,講義内容についての質疑を課す.教科書を購入しない者は受講を認めない.

到達目標

1.落語の形成過程を探ることで,日本人のユーモアやウイットを理解する.

授業の計画

1.落語についての基本的な説明
2.平家物語・謡曲景清・新話笑眉などと落語の景清
3.義経記・歌舞伎義経千本桜と落語猫の忠信
4.義経記・謡曲船弁慶と落語の船弁慶
5.義経・弁慶説話と落語こぶ弁慶・青菜
6.近江八景と落語の近江八景
7.和歌「せをはやみ」と落語の崇徳院
8.和歌「ちはやぶる」と落語のちはやぶる
9.怪談皿屋敷と落語皿屋敷
10.醒睡笑と落語のこほめ
11.狂言ほねかわ・十返舎一九へそくりかねと落語の金明竹
12.十返舎一九世中貧福論と落語のはてなの茶碗
13.江戸小話と落語の一目上がり
14.好色五人女・難波戦記と落語のくしゃみ講釈
15.テスト
16.総括

成績評価の方法

学期末試験(50%)·毎回の質疑の内容·受講姿勢(50%)を総合して判断·評価する

再試験の有無

教科書

資料はこちらで用意する.

連絡先

原水(1号中棟1階, 088-656-7113, haramizu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)