2011年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(後期)

歴史と文化 / アジアの近代と日本

History and Culture / Modern Asian History

平成19年度以前の授業科目:『歴史と文化』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『歴史と文化 / アジアの近代と日本』

教授・葭森 健介

2単位

 月(13・14) 夜間主(全1∼4年)

授業の目的

19世紀後半以降の日本とそれを取り巻く世界の歴史を理解し,人類の平和と幸福のために次代を担う若者が何をなすべきかを考えてもらうことを目的とする.

授業の概要

未来は明るいのか?世界には争いや貧困が取り巻いている.また日本の国力も低下しつつあるといわれる.しかし,次の時代に望みが持てないのではあまりにも悲しすぎる.とはいえ当面する課題から逃げてはならない.現在起こっている問題は近代という時代,それを作った西洋価値観の行き詰まりから生まれている.近代の日本とアジア・アフリカの歴史を振り返りつつ,現代社会が当面する課題を見つめ,別の価値観から次のステップへと進むべきためのヒントを考えみたい.

キーワード

アジア,日本,近代化,国際関係,戦争

受講者へのメッセージ

歴史を自分で学ぼうとする良心,自ら考えるという態度が必要である.学ぼうという姿勢のないもの,他の受講生に迷惑となる行動をとる場合は受講を拒否する.

到達目標

1.幅広い観点から近代そして現代とは何かを理解し,それを踏まえてこれからの日本あるいは各自の進む方向について考え,客観的かつ説得的に文章で表現できることを目標とする.

授業の計画

1.君たちの未来は輝いている!?
2.西洋と東洋の間で-日本の近代化と外交
3.脱亜入欧から大東亜共栄へ-近代の国際情勢と戦争への道程
4.寅さんが演じた皇軍兵士-映画『拝啓天皇陛下様』①
5.善人が起こした戦争-映画『拝啓天皇陛下様』②
6.戦争の加害者・被害者とは?-国家の戦争と庶民の戦争
7.世界大戦は終わったのに-人類はなぜ戦いをやめないのか?
8.民族紛争と先進国の責任-映画『ホテルルワンダ』①
9.民族紛争の悲劇とは-映画『ホテルルワンダ』②
10.民族紛争のの原因とは-近代国家と民族対立
11.近代日本が抱えた民族問題-映画『族譜』①
12.戦前の日本の国際感覚-映画『族譜』②
13.日本人が国際感覚を身につけるために-創始改名をめぐる誤解に学ぶ
14.国際化社会の光と影-経済活動が庶民生活にもたらすもの
15.後期試験
16.総括-平和で豊かな未来を目指して

成績評価の方法

随時行う小テスト・レポートと学期末テストの成績を総合して評価する.

再試験の有無

再試験はいたしません.

教科書

特にないが高校の時に使った日本史,世界史,現代社会の教科書を持参のこと

参考書

授業中に紹介する

連絡先

葭森(アジア史研究室, 088-656-7156, yosimori@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日16:30∼17:30