地域総合演習
准教授・樋口 直人
2単位
目的
本年度は,社会学的な考え方,発想の仕方を1年かけて習得する.身近なものや社会現象を社会学的にみるとは,いったいどのようなことなのか.社会学の古典が提示する命題の解説,さらにそれをさまざまな例にひきつけて解釈することにより,普段とは異なるものの見方ができるようにしていきたい.
概要
さまざまな命題の理解・応用を通じた社会学的思考の醸成.教科書のほか,必要に応じて新聞記事などの補助資料を用いる.文献を読んで,それをまず理解してもらうことから始め,レジュメの切り方,議論の仕方を学ぶ.
注意
毎回1回は必ず発言してもらう.どんな現象に対しても自分なりの意見を持てるようになってほしい.
目標
1. | 輪番でレジュメをきちんと作成し,そのうえで参加者全員が命題や概念を事例にひきつけて解釈することが,最低限の到達目標となる. |
計画
1. | オリエンテーション |
2. | 自我の社会:ミード |
3. | 文化としての性差:ミード |
4. | 動機の語彙:ミルズ |
5. | 自己呈示のドラマツルギー:ゴフマン |
6. | 多元的現実の構成:シュッツ/バーガー |
7. | ダブル・バインド:ベイトソン |
8. | 認知的不協和の理論:フェスティンガー |
9. | ラベリングと逸脱:ベッカー |
10. | 予言の自己成就:マートン |
11. | 外集団への敵対と内集団の親和 |
12. | 準拠集団と相対的不満:マートン |
13. | 寡頭制の鉄則:ミヘルス |
14. | AGIL図式:パーソンズ |
15. | 互酬の不均衡と権力の派生:ブラウ |
評価
出席点,発表の回数と内容により成績評価を行う.
再評価
無
教科書
作田啓一・井上俊編『命題コレクション 社会学』筑摩書房,2100円
連絡先
樋口(1210, 088-656-7200, vyw03403@nifty.ne(no-spam).jp)