2011年度 総合科学部 社会創生学科 地域創生コース 学士課程 — [選択] 4年(前期)

地域総合演習

教授・平井 松午

2単位

目的

この授業は,地域に展開する歴史地理的現象や農山村の空間構造やその変容過程について,地理学的手法を用いて研究しようとする学生を対象としている.「歴史地理学」や「農村地理学」に含まれるさまざまな研究領域の中から,受講者が自らテーマを設定し,卒業研究(卒業論文作成)という最終目標に向け,GIS(地理情報システム)を援用した独自な調査·分析をおこない,論理的な考察を深めることを目的とする.

概要

歴史地理学ゼミナール

キーワード

地理学,歴史地理学,歴史的景観,村落,古地図

注意

地域(4年後期)と併せて通年で履修すること.3年次向けに開講される地域総合演習(3年前後期)とは,単位の重ね読みができる.本演習の受講にあたって,「地理学の基礎Ⅰ」や「地理学の基礎Ⅱ」,「地域構造論」,「地域変容論研究」,「地域調査法」「地域調査演習」(いずれでも可)を受講することが望ましい.

目標

1.歴史地理学や農村地理学の研究分野の中から研究テーマを主体的に選び,適切な方法による調査や分析をおこない,卒業論文にまとめることができる.

計画

1.歴史地理学や農村地理学では地域の実態を解明する手段としてフィールドワークが重視されている.4年次前期には,卒業研究のテーマを確定し,調査·分析を着実に進めていくことが求められる.第一に,これまでの先行研究を広範かつ綿密に読みこなし,その方法論を学びとりながら応用や展開の可能性を探ることが重要である.第二に,独自の調査によって実証的なデータを収集し,研究目的にふさわしい分析を加えていかなくてはならない.授業では,それぞれの作業の進展に応じて3回程度の中間発表をおこない,その内容を教員および受講生全員で討議する.
2.卒業研究には,受講者の主体的な取り組みと粘り強い努力が必要である.また,参加者全員が真剣な討論をおこなうことで,切磋琢磨しながら内容を高めていくことが期待されている.
3.なお,発表時期など具体的なスケジュールは,他の地域総合演習と密接な連携をとりながら,受講者と相談の上で決定する.

評価

授業への取り組みと討議への参加意欲,報告内容の完成度をもとに評価する.なお,成績評価については他の地域総合演習担当教員の合議のもとに判定する.

再評価

教科書

参考書 有薗正一郎ほか編『歴史地理学調査ハンドブック』古今書院,¥2,800

参考書 浮田典良編『ジオパル21-地理学便利帳』海青社,¥2,500

連絡先

平井(2116, 088-656-7159, hirai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前期·後期 月曜日 16:30-17:30