Ⅰ 大学の教育研究等の質の向上に関する目標 〜 大学の教育研究等の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 教育に関する目標 〜 教育に関する目標を達成するための措置

(1) 教育内容及び教育の成果等に関する目標 〜 教育内容及び教育の成果等に関する目標を達成するための措置

初年次教育では,学士力の基盤を形成する総合的教養と汎用的技能を身につけるとともに,創造性を育む教育を推進する。
全学共通教育では,学士力の基盤を形成する総合的な教養を身につけるための科目群を一層充実させるとともに,創造性を育む教育を実践するために授業内容・形式等に応じた能動的学習を押し進める。また,ディプロマポリシー及びカリキュラムポリシーに基づいた全学的な教養教育の企画・実施を担う「教養教育院」の平成28年度設置に向けた体制を整備する。
学部・学科のカリキュラムに,各分野で必要となる汎用的技能(コミュニケーション・スキル,情報リテラシー,論理的思考力等)を身につける科目を組み入れる。
学士課程教育では,専門能力を身につけ,進取の気風に富む人材を育成するため,キャリアデザインを含む専門基礎教育を充実する。
体験・参加型学習や課題解決・探究型学習等を通じて学生に能動的な学習方法を習得させる。
インターンシップやキャリアデザイン(進路設計)等に関連した科目により,知識や技能が社会で果たす役割等について学習させる。
TA等を積極的に活用し,双方向型学習や少人数指導を行う。
四国地区5国立大学連携による「大学連携e-Learning教育支援センター四国」を設置し,大学教育の共同実施を推進する。
大学院教育では,教育内容の改善と多様化を図るとともに,国際化を推進する。
複数教員によるクラスター指導制や教育部を越えた共通科目の導入等により,幅広い教育内容と学習環境を構築する。
英語コースやダブルディグリープログラム等の充実に積極的に取り組み,国際的に活躍できる人材を育成する。
アドミッションポリシーを明示した入試を行うとともに,高大接続教育を充実する。
アドミッションポリシーを見直し,明確にする。
入学前学習や補習教育等を強化する。
四国地区5国立大学連携による「連合アドミッションセンター(仮称)」を設置し,学力を含めた総合的評価によるAO入試について検討する。
学位の信頼性と質の向上を推進する。
カリキュラムポリシー及びディプロマポリシーを定め,学位授与への教育プロセスを明確にし,社会や学生からのニーズにも対応できる教育内容とする。

(2) 教育の実施体制等に関する目標 〜 教育の実施体制等に関する目標を達成するための措置

学部,大学院において,人材養成目的に適応した教育実施体制等の整備を図る。
人材養成目的に応じた柔軟な定員の見直しや学科・専攻を横断した教育プログラムの編成に取り組む。
特に,歯学部歯学科の入学定員の適正化に積極的に取り組む。
学生の修学意欲を高め,教育の質の向上を推進するため,教職員の職能開発としてのFD及びSDを推進する。
FD及びSDの推進のため,PDCAサイクルを整備するとともに,他大学と連携し,ファシリテーター等の人材育成を行う。

(3) 学生への支援に関する目標 〜 学生への支援に関する目標を達成するための措置

学生の立場に立ち,学生の人間的成長を図り,自立を促す教育支援,生活支援及び就職支援を充実する。
学生及び教員への実態調査及び学長と学生との懇談会等を行い,学生のニーズを的確に把握する。
学生ニーズに迅速に対応するため,情報通信技術(ICT)を有効に活用する。
学生支援センター(学生生活支援室,就職支援室,学生相談室)と保健管理センターとの連携・協力を強化する。
学生の立場に立った支援体制を確立するため,学生と教職員による合同研修会を実施する。

2 研究に関する目標 〜 研究に関する目標を達成するための措置

(1) 研究水準及び研究の成果等に関する目標 〜 研究水準及び研究の成果等に関する目標を達成するための措置

世界的水準の基礎研究と応用研究及び特色ある研究を推進し,研究成果を社会に還元する。
研究分野を健康生命科学,社会技術科学,地域科学に特化するとともに強化する。
研究成果の社会還元のため,特色ある産学官連携研究システムを構築し,活用する。

(2) 研究実施体制等に関する目標 〜 研究実施体制等に関する目標を達成するための措置

世界的水準の研究拠点及び若手研究者等を中心とする未来発達型研究拠点等の形成のため,研究体制を整備する。
国際的に卓越した研究及び特色ある研究を推進するため,疾患酵素学研究センター,疾患プロテオゲノム研究センター,藤井節郎記念医科学センター及び糖尿病臨床・研究開発センターの4センターを有機的に統合した「先端酵素学研究所」の平成28年度設置に向けた体制を整備する。
大型競争的研究資金等を獲得するプロジェクトチームを戦略的に組織する。
他大学や他研究機関との連携により,共同利用・共同研究体制の機能を向上させる。特に,理工系のグローバル人材を育成するため,台湾科技大学,マラッカ技術大学等から教育研究ユニットを招致し,英語による講義や国際共同研究を推進する。
優秀な研究者を採用するとともに優れた若手研究者・女性研究者・外国人研究者を育成する。
研究支援のため,研究環境の整備を行う。
学長裁量により経費,ポスト,スペース等の重点配分を充実する。
共同研究及び受託研究の支援体制を充実する。
大型プロジェクト研究等の推進のため,研究施設・機器の共同利用体制を充実する。
四国地区5国立大学連携による産学官イノベーション創出拠点を構築し,産学官連携活動を充実する。
研究の質の向上を図るため,研究評価等を行う。
全学的な各種プロジェクト研究及び各部局における研究を評価し,インセンティブシステムを構築する。

3 その他の目標 〜 その他の目標を達成するための措置

(1) 社会との連携や社会貢献に関する目標 〜 社会との連携や社会貢献に関する目標を達成するための措置

まちづくりの視点から地域再生・活性化を組織的に推進する。
地域ICT化の推進,地域資源の活用,地域マネジメント研究,地域連携教育,地域防災を自治体,NPO及び企業等と連携して実施する。
地域社会においてニーズの高い生涯学習を推進する。
健康・福祉・文化など地域社会に貢献できる生涯学習プログラムを開発・実施する。

(2) 国際化に関する目標 〜 国際化に関する目標を達成するための措置

優秀な外国人留学生の確保,日本人学生等の海外派遣などにより,大学の国際化を推進する。
英語での教育と日本語教育の充実,RA雇用等の経済的支援の拡充など,大学の国際化の体制整備等を行う。
海外拠点校との連携を強化する。
卒業(修了)留学生を中心とした大学を支援する組織の構築と連携を行う。

(3) 附属病院に関する目標 〜 附属病院に関する目標を達成するための措置

質の高い医療と医療環境を提供するための実施体制の充実,医療サービスの標準化及び効率化を推進する。
需要の高い診療部門の充実及び設置を行う。
医科診療と歯科診療の連携を強化する。
病院関係各部門間の協力体制の構築と円滑な運営,構成員のスキルアップにより,チーム医療を充実させ,良質な医療,医療情報,安全な医療環境を患者,地域住民,医療関係者に提供する。
取得済み第三者評価の認定,認証等の更新,各評価毎に構築している仕組みを共通化することによる業務の効率化を実施する。
高い倫理観を備えた良質な医療人を確保するため,教育実施体制の充実を行う。
良質な医療人教育の実施体制を充実させるため,卒後臨床研修センター及び看護教育支援室を統合・発展させ,卒前,卒後及び専門医等の教育まで一貫して担当する組織を設立する。
研修医等を確保するための施策を検討し,実施する。
高度な医療技術の開発,導入を推進する。
新しい診断法・治療法の開発・導入を支援する体制を強化する。
地域医療機関と連携し,地域医療に貢献する。
隣接する徳島県立中央病院との連携(総合メディカルゾーン構想)を強化する。
がん診療連携センターの充実及び糖尿病対策センターにおける糖尿病に関する疫学的研究を実施する。
継続的・安定的な病院運営を推進するため,管理運営体制の充実と財務内容の継続的な改善に取り組む。
院内認定制度の充実等により,リスク管理及び感染対策の強化を行う。
経営指標等を活用し,効果的な増収計画及び経費の削減計画を策定し,実施する。
質の高い医療の提供及び患者サービスの向上のため,施設,設備の整備及び効率的活用並びに医療環境の改善を推進する。
病院再開発整備計画に基づく整備を着実に行う。
病院施設の有効活用を行う。

Ⅱ 業務運営の改善及び効率化に関する目標 〜 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 組織運営の改善に関する目標 〜 組織運営の改善に関する目標を達成するための措置

教育研究の質の向上を推進するため,学長のリーダーシップの下,社会のニーズ等に対応し,機動的な組織運営を行う。
教育,研究及び社会貢献の機能を最大化するため,ガバナンス改革を行う。
社会ニーズ等に対応するため,経営協議会の活用を更に活性化する。
機動的な組織運営を行うため,教員ポスト及び教員配置を管理する「教員人事委員会」を設置し,教育研究の動向を踏まえ,大学運営方針の徹底と柔軟な教育研究組織の整備を行う。
教育研究組織の再編成等を見据え,学部・大学院の教育プログラムを見直し,イノベーションとグローバルマインドを備えた人材養成をより推進するための教育研究組織の整備に向けた調査を行う。
産業競争力強化に向け,生物資源を活用した産業を創出できる人材育成及びイノベーションを担う理工系人材の育成並びにグローバルな視点を持って活躍するリーダーを育成するため,平成27年度までに教育カリキュラム等を策定し,学内資源の再配分・重点化により,全学的な組織改革を行う。
個性ある教育及び研究等を実現するため,学長のリーダーシップによる重点経費等を確保し,事業支援を強化する。
学長が中期目標を達成するため,資源の集中配分等実効性を踏まえた取り組みを行う。
大学の理念,基本構想を実現させる優秀な教職員を確保する。
優秀な教職員を確保するための人事構想を構築し,雇用方法の多様化等を行う。
教職員の個性と能力を十分に発揮させるため,男女共同参画を推進する。
教員の流動性を高めるため,人事・給与システムの弾力化に取り組む。特に適切な業績評価体制を整備し,退職金に係る運営費交付金の積算対象となる教員について年俸制の拡充を年俸制導入等に関する計画に基づき促進する等,給与改革を行う。
徳島大学の理念達成に向け,教職員を育成する。
教員は,多様な研修プログラム(FD等)により,教育力及び研究力等を向上させる。
事務職員等は,教職協働の推進,専門的知識・技能習得等を目的とした研修(SD等)により,業務の質の向上と職場の活性化を行う。
大学運営に資するため,同窓会組織との連携を強化する。
同窓会組織と大学との連携システムを構築する。

2 事務等の効率化・合理化に関する目標 〜 事務等の効率化・合理化に関する目標を達成するための措置

活気ある事務機能を念頭においた事務等の効率化・合理化を推進する。
事務組織を業務量,業務内容に応じた適正な人員配置,組織に見直すとともに,事務情報化等の業務改善により,業務の効率化・合理化を行う。

Ⅲ 財務内容の改善に関する目標 〜 財務内容の改善に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 外部研究資金,寄附金その他の自己収入の増加に関する目標 〜 外部研究資金,寄附金その他の自己収入の増加に関する目標を達成するための措置

教育研究をより一層充実させるため,戦略的に外部資金の獲得と自己収入の増収を行う。
外部資金及び自己収入を獲得する戦略的なマネジメントと体制を整備する。

2 経費の抑制に関する目標 〜 経費の抑制に関する目標を達成するための措置

(1) 人件費の削減に関する目標 〜 人件費の削減に関する目標を達成するための措置

「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号)に基づき,平成18年度以降の5年間において国家公務員に準じた人件費削減を行う。更に,「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(平成18年7月7日閣議決定)に基づき,国家公務員の改革を踏まえ,人件費改革を平成23年度まで継続する。
「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号)に基づき,国家公務員に準じた人件費改革に取り組み,平成18年度からの5年間において,△5%以上の人件費削減を行う。更に,「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(平成18年7月7日閣議決定)に基づき,国家公務員の改革を踏まえ,人件費改革を平成23年度まで継続する。

(2) 人件費以外の経費の削減に関する目標 〜 人件費以外の経費の削減に関する目標を達成するための措置

管理業務の見直しを行い,管理的経費を抑制するとともに,契約事務の適正化を図る。
管理的経費に関する契約方法等の見直し及びエネルギー消費量の削減を行い,経費の抑制を行う。
契約内容を検証し,契約事務の適正化を行い,競争性を確保する。

3 資産の運用管理の改善に関する目標 〜 資産の運用管理の改善に関する目標を達成するための措置

経営改善の視点に立ち,大学が保有する資産の効果的・効率的運用を行う。
大学の保有する資産(資金,施設等)の運用管理状況を定期的に検証し,改善を行う。
学内資源を一元的に管理し,効果的な資源配分を行う。
全学的な視点を持ち,財務情報に基づいた分析を行い,資源配分に活用する。

Ⅳ 自己点検・評価及び当該状況に係る情報の提供に関する目標 〜 自己点検・評価及び当該状況に係る情報の提供に関する目標を達成するためにとるべき措置

1 評価の充実に関する目標 〜 評価の充実に関する目標を達成するための措置

大学評価を大学運営改善に役立てるとともに,評価業務の効率化を図る。
評価情報を徳島大学教育・研究者情報データベース(EDB)に蓄積し,法人(組織)運営に活用する。
評価業務の効率化を図るため,学内の情報流通基盤等を整備する。

2 情報公開や情報発信等の推進に関する目標 〜 情報公開や情報発信等の推進に関する目標を達成するための措置

本学の活動を広く社会に公開するため,大学情報を積極的に発信する。
大学情報を積極的に公開,提供するため,ステークホルダー等のニーズに合った情報を定期的に発信するシステムを構築する。
情報管理の徹底を図るため,情報セキュリティを高める。
情報セキュリティの教育プログラムを整備し,情報セキュリティの監査の質を向上させる。

Ⅴ その他業務運営に関する重要目標 〜 その他業務運営に関する重要目標を達成するためにとるべき措置

1 施設設備の整備・活用等に関する目標 〜 施設設備の整備・活用等に関する目標を達成するための措置

施設・設備の計画的な維持管理,有効かつ効率的な運用を図る。
共用施設の有効利用を図るため,使用状況を把握・評価するシステムを確立する。
設備の有効利用を図るため,汎用性の高い設備を共用化する。
施設及びキャンパス環境を重点的に整備するとともに施設マネジメントを推進する。
老朽化,バリアフリー化等の観点とともに,特色ある教育・研究及び先端医療に対応したキャンパス環境の改善整備を行う。
施設の点検評価を実施し,施設の有効活用とプロジェクト型研究のための共用スペースや大学院生のためのスペースを創出する。

2 安全管理に関する目標 〜 安全管理に関する目標を達成するための措置

安全,安心な環境づくりのため,安全衛生管理の徹底を図る。
安全衛生スタッフの能力向上と職員,学生の安全衛生に対する意識向上を行う。
職員・学生の「心の健康」の保持・増進に重点を置いた取り組みを行う。
リスクマネジメント体制等を充実する。
予防的観点に着目したリスクマネジメント体制等を構築する。

3 法令遵守に関する目標 〜 法令遵守に関する目標を達成するための措置

適正な法人運営を行うため,関係法令及び規則等の遵守の徹底と妥当性の確保を図る。
法令及び規則等の遵守に関するシステム等を整備するとともに,規則等と運用との実態を検証し,改善する。
業務の妥当性,効率性を確保するため,業務処理体制の検証と内部監査機能等を充実する。