2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 |
EDB |
人間と生命 / Humanity and Life |
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ことばの力 |
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[旧カリキュラム] 授業科目名: 哲学
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助教授・山口 裕之 2単位 前期 火(1・2) 全(全) |
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授業の目的 |
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「ことばの力」をめぐる様々な議論を学ぶことで幅広い知識を身につけ,またそうした既存の議論について検討を加えることを通じて,自ら思考する態度を学ぶ. |
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授業の概要 |
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言語の働きやその獲得過程については,プラトン以来多くの哲学者や心理学者が議論してきたが,いまだに哲学や心理学におけるホットな話題であり続けている.ことに近年,チョムスキーが,一見常識とは反する「言語の生得説」を唱え,しかもそれが幼児の言語獲得過程についての実証的研究から力を持っている.この授業では,こうした状況を踏まえ,古典的な哲学的議論から近年の認知心理学における成果までを援用し,言語の働きやその獲得過程について多面的に考察していく.教科書『人間科学の哲学』の章立てにあわせて授業を進める. |
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キーワード |
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科学と哲学,言語,哲学,心理学と哲学 |
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関連科目 |
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自然と技術,人間と生命 |
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到達目標 |
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ソシュールの記号論とチョムスキーの言語生得説について,それぞれ概要と長所,問題点を説明することができる. |
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授業の計画 |
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1. | イントロダクション:授業における問題意識の提示 |
2. | 「人間」をめぐる哲学と科学の歴史1 |
3. | 同上,2 |
4. | チョムスキーと言語の普遍主義1 |
5. | 同上,2(第1回小レポート) |
6. | ソシュールと言語相対主義1(第1回小レポートへのコメント) |
7. | 同上,2 |
8. | 同上,3 |
9. | 知覚と意味1 |
10. | 同上,2 |
11. | 同上,3(第2回小レポート) |
12. | 意味の共有1(第2回小レポートへのコメント) |
13. | 同上,2 |
14. | チンパンジーに言語を教える1 |
15. | 同上,2(学期末レポートの課題と採点基準等の説明) |
16. | まとめ |
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教科書 |
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山口裕之『人間科学の哲学』勁草書房 |
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参考資料 |
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授業中に適宜紹介する. |
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成績評価の方法 |
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毎回授業終了時に書いてもらう「一言カード」で授業への取り組みを評価(計30点). 学期中の小レポート(計30点).学期末のレポート(40点). なお,5回以上の欠席は自動的に不可.30分以上の遅刻は欠席とみなす. |
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WEBページ |
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→コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
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連絡先 |
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山口(総合科学部1号館南棟2F, 088-656-7615, yamaguti@ias.tokushima-u.ac.jp) オフィスアワー:
水曜15:00∼16:00 |
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受講者へのメッセージ |
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授業は,基本的に,毎回教科書の一章分程度を読んできてもらい,それに対する質問や疑問を軸に進めたいと思います.そのために,教科書をよく読み,自らいろいろなことを考え,積極的に質問し,疑問をぶつけてほしい.また,教科書だけでなく,授業で紹介したものをはじめ,多くの本を読んでほしい. |