2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
人間と生命 / Humanity and Life
生命倫理学研究
助教授・山口 裕之 2単位 後期 火(1・2) 全(全)
近年,医学の進展とともに,人間の生命や身体を操作する技術もまた急激な発展を遂げている.そうした状況にあって,さまざまな「倫理的問題」が提起され,議論されてきた.そうした諸問題を整理し,検討する.
生命倫理学の成立やそこで議論されてきた事柄について検討する.
生命倫理,科学と哲学,インフォームド·コンセント,倫理学,生命倫理法制
自然と技術人間と生命生活と社会
生命倫理学的な諸問題について理解し,自分なりに妥当だと思える判断を下すために必要な知識や考え方を学ぶ.
1.イントロダクション:「倫理学を学ぶ」ことと「倫理的な人間になる」こと
2.「生命倫理学」の成立:人体実験への反省と非専門家による規制1
3.同上,2
4.「生命倫理学」の成立:医療過誤裁判とインフォームドコンセント1
5.同上,2 (第1回小テスト:生命倫理学の成立)
6.脳死概念の成立と臓器移植1(第1回小テスト解説)
7.同上,2
8.日本における臓器移植の歴史と現状
9.同上,2
10.「生命の質」と安楽死 (第2回小テスト:脳死·臓器移植·安楽死)
11.人工妊娠中絶:アメリカにおける中絶規制と論争1(第2回小テスト解説)
12.同上,2
13.日本における人工妊娠中絶1
14.同上,2
15.レポート課題と採点基準等の説明(第3回小テスト:中絶と生殖技術)
16.まとめ(第3回小テスト解説)
教科書はとくになし.
香川知晶『生命倫理の成立』勁草書房,加藤尚武ほか編『生命倫理学を学ぶ人のために』世界思想社,小松美彦『脳死·臓器移植の本当の話』PHP,荻野美穂『中絶論争とアメリカ社会』岩波書店
毎回授業終了時に書いてもらう「一言カード」で授業への取り組みを評価(計30点). 学期中3回の小テスト(計45点). 学期末のレポート(25点). なお,5回以上の欠席は自動的に不可.30分以上の遅刻は欠席とみなす.
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
山口(総合科学部1号館南棟2F, 088-656-7615, yamaguti@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 水曜日15:00∼16:00,総合科学部1号館2階
「出席さえしていれば単位はもらえるはずだ」という考えの学生が増えているようですが,出席していても講義にきちんと取り組まない者は評価しないので,そのつもりで履修してください.