2008年度 総合科学部 自然システム学科 生命·環境コース 学部課程 — 3年(前期, 集中)

2008年度 総合科学部 自然システム学科 生命·環境コース 生命機能サブコース 学部課程 — 3年(前期, 集中)

細胞制御学

Genetic Engineering

教授・真壁 和裕

2単位

目的

主に哺乳類を中心にいくつかのモデル生物で見られる代表的な発生・再生などの現象を分子の言葉で理解し,さらにその医学的産業的応用的側面について考えることを主な目的とする.

概要

コース共通科目の「発生学」の知識を前提に,発生過程で大きな役割を果たす遺伝子カスケードやシグナル伝達系の働き方を学び,個体を形成する際の細胞の振る舞いとその分子メカニズムの基盤を理解して,現在発生生物学の研究手法とそれによって明らかにされた発生現象の分子メカニズムおよびその応用を学ぶ.

キーワード

哺乳類,転写カスケード,シグナル伝達,遺伝子導入,医学的展望

先行科目

細胞情報学II,発生学,分子生物学

注意

毎回異なるトピックスを取り上げて解説する形式です.講義プリントは当日の出席者にしか配りません(遅刻欠席しないこと).内容を暗記する必要はありませんが,講義は集中して聴いていないと理解できません(喋ったり寝たりしないこと).

目標

1.動物の体ができる際の複雑で精妙かつ巧妙なしくみがどのような分子機構によって支えられているかを理解し,発生現象の分子メカニズムを他人に説明できるようになること.

計画

1.予定される主な講義内容は以下の通り.
2.· 発生過程を支配する分子群の総まとめ
3.· 現代発生生物学の研究手法ダイジェスト
4.· 性決定と性分化
5.· 配偶子形成と受精
6.· 変態と成虫原基
7.· 神経提細胞という第4の胚葉
8.· 脊椎動物の中枢神経系の発生
9.· マウスの発生と幹細胞
10.·ES細胞の医学的応用と発生工学

評価

学期末の試験の成績のみ(配布プリントと自筆ノートの持ち込み可).

再評価

なし

教科書

教科書は指定せずに,毎回プリントを配布する.

参考書 「ウィルト 発生生物学」 東京化学同人(5,200円)

参考書「発生遺伝学」東京大学出版会(3,400円)

連絡先

真壁(N3220, 088-656-7269, )
オフィスアワー: 特別に設定せず発展的な質問などは随時受け付けます.ただし講義内容そのものについての単純な質問は可能な限り講義内の質疑応答の際にしてください.

備考

研究室は総合科学部1号館2階