2008年度 工学部 機械工学科 昼間コース — [必修] 2年(前期)

微分方程式1

Differential Equations (I)

准教授・深貝 暢良

2単位

目的

常微分方程式の初等的な解法を修得し,さらに工学の諸分野に現われる微分方程式の解法に応用できるようにする.

概要

微分方程式の理論は数理的工学的な現象の解析に有力な手段を与え,現代工学の基礎として重要な役割を果している.その広範な理論の入門段階として,この講義では微分方程式の具体的な解法を中心に講義する.

キーワード

微分方程式,求積法,線形方程式,微分積分

要件

「微分積分学」の履修と理解を前提とする.

注意

予習と復習が必要である.微分方程式の具体的な解を求めるために,「微分積分学」の正確な計算をしなければならない.毎週の講義内容を確実に理解するには,普段から,教科書·ノートを読み直し,各種の演習問題に取り組むことが大切である.得られた結果が正しいかどうかは容易にわかる.計算のあとで常に検算をする(求めた解を代入して方程式を満たすかどうかをみる)習慣を身につけるとよい.

目標

1.2階の定数係数線形常微分方程式が解ける.
2.簡単な求積法が理解できる.

計画

1.はじめに
2.変数分離形 (教科書,第1章,求積法)
3.同次形 (教科書,第1章,求積法)
4.1階線形微分方程式 (教科書,第1章,求積法)
5.完全微分形 (教科書,第1章,求積法)
6.高階微分方程式 (教科書,第1章,求積法)
7.解についての基本定理 (教科書,付録,解の存在と一意性)
8.マクローリン級数,オイラーの関係式 (プリント資料)
9.2階線形同次微分方程式 (教科書,第2章,線形常微分方程式)
10.非同次微分方程式 (教科書,第2章,線形常微分方程式)
11.微分演算子 (教科書,第2章,線形常微分方程式)
12.定数係数の微分方程式 (1) (教科書,第2章,線形常微分方程式)
13.定数係数の微分方程式 (2) (教科書,第2章,線形常微分方程式)
14.級数解法 (教科書,第2章,線形常微分方程式)
15.まとめ
16.期末試験

評価

期末試験に基づいて行う.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

(A)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

杉山昌平『工科系のための微分方程式』実教出版

参考資料

鈴木武・柴田良弘ほか『理工系のための微分積分 I, II』内田老鶴圃

三宅敏恒『微分方程式,やさしい解き方』培風館

木村俊房『常微分方程式の解法』培風館

古屋茂『微分方程式入門』サイエンス社

長瀬道弘『微分方程式』裳華房

連絡先

工学部数学教室 (A棟219室)
オフィスアワー: 木曜日 15:00∼16:00