2009年度 総合科学部 自然システム学科 生命·環境コース 生命環境サブコース 学部課程 — 3年(後期)

2009年度 総合科学部 自然システム学科 生命·環境コース 生命機能サブコース 学部課程 — 3年(後期)

活性物質生理学

Bioactive Substance Physiology

教授・中川 秀幸

2単位

目的

生物が代謝·産生する物質の中には特徴的な活性を有するものがあり,生命現象の謎に迫るツールとして有用な場合がある.生物の体の基本的な構成単位は細胞であり,細胞間の認識や情報伝達など,細胞間の相互作用の解析は生体の恒常性維持において重要な課題である.多様な生理活性物質の産生経路やそれらの生体における作用様式を理解することは,生命活動の巧妙さやその不可思議を考える機会になるものと思われる.

概要

生体の生命活動を支えている細胞,あるいはこれらが集合した組織などの機能に及ぼす生体物質や生理活性物質の作用と,それらの産生プロセスを解説する. また,生体恒常性の仕組みを解説する.

キーワード

細胞,生体恒常性,生理活性物質,神経伝達物質,ホルモン,鎮痛,傍分泌,内分泌,自律神経系,毒から薬

注意

資料はファイルし,整理することが望ましい.

目標

1.生体で代謝·産生される物質あるいは天然物由来の物質の生体に対する特徴的な作用様式を理解する.また,生体は環境の変化に対応し,活性物質を産生する一大製薬工場であることを理解させる.

計画

1.細胞は生命の泉(1)
2.細胞は生命の泉(2)
3.生理活性物質とは
4.生理活性物質と生体機能(1)
5.生理活性物質と生体機能(2)
6.生理活性物質と生体機能(3)
7.生物がつくる毒(1)
8.生物がつくる毒(2)
9.毒と薬の違い(1)
10.毒と薬の違い(2)
11.天然毒から薬へ
12.海洋生物と薬(1)
13.海洋生物と薬(2)
14.いまの薬
15.プレゼンテーションと課題
16.総括授業

評価

授業が進んだ段階で,各自がプレゼンテーションし,互いに質疑を行う.プレゼンとレポートの提出で総合評価を行う.

再評価

行う.

教科書

くすり(吉川弘之他)東京大学出版会 2472円. 適宜,プリントを配付します.

参考資料

ドラッグは世界をいかに変えたか(デヴェッド·T·コートライト著)春秋社 2500円

毒草の誘惑(植松レイ著)講談社 1700円

連絡先

中川(3222, 088-656-7259, sea-hide@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (後期)研究室に在室中の午後. E-mail: sea-hide@ias.tokushima-u.ac.jp