2010年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 言語表現サブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 言語コミュニケーションサブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

英米文化研究IV (その2)

鳴門教育大学 非常勤講師・前田 一平

2単位

目的

アメリカ文学入門.まずは,英語で書かれた文学作品を原書で読む喜びを感受し,同時に物語を解釈しながら辞書を頼りに地道に読み進める辛さも経験してもらう授業とする.基本的な批評方法を紹介することによって,文学解釈も導入する.英語をじっくり読むことによって,英語読解力をつけることは本授業の目的の主要な要素なので,速読ではなくあえて「スロー・リーディング」を実践します.

概要

1980年代から90年代にかけて圧倒的な人気を博したRaymond Carverの作品集Cathedralを読む.村上春樹の翻訳が書店の棚を飾っている光景をみると,もはやカーヴァーは文化であるとさえ言えよう.物語の内容と文脈を理解した和訳を実施し,受講生と議論を交わしながらの「スロー·リーディング」を実施する.批評上のキーワードは1980年代,ポスト・モダンのアメリカ小説である.

キーワード

アメリカ,文学,カーヴァー,1980年代,ポスト・モダン小説,アメリカ西海岸

先行科目

英米文化研究IV (その1)

注意

みずから原書を地道に読む習慣づけを心がけてください.英語を読む力はそこから始まります.原書を読む喜びと苦しみ,そして読破したときの達成感を味わって欲しい.よって,「私自身の」物語理解にひそかに,しかも,じっくりと向き合う姿勢をもって授業に臨んでいただきたい.

目標

1.まずは,英語の原書を読む力と自信をつけること.それに加えて,思考力と想像力と感性を駆使して物語を理解する姿勢を身につけることを目標とする.

計画

1.イントロダクション(1)
2.イントロダクション(2)
3.``Chef's House''
4.``A Small, Good Thing''
5. 〃
6. 〃
7.``Where I'm Calling From''
8. 〃
9. 〃
10.``Careful''
11. 〃
12. 〃
13.Paper readings
14. 〃
15.学期末試験
16.総括授業

評価

ディスカッションへの参加および講読担当時の理解を中心とした授業への貢献度(20%)と学期末試験あるいはペーパー(80%)の評価による.

再評価

実施しません.

教科書

Raymond Carver, Cathedral (Vintage, 1989)(教員が教室で販売する)

参考資料

授業中に指示する.

連絡先

研究室:鳴門教育大学人文棟A309,電話:088-687-6347,E-メール:kmaeda@naruto-u.ac.jp
オフィスアワー: 遠距離なので,オフィスアワーを利用することは不可能と思える.ただし,相談には応じるし,E-メールでの相談·指導は時間を問わず可能である.

備考

この授業科目は8単位まで履修することができます.