哲学思想基本研究I (その1)
准教授・山口 裕之
2単位
目的
我々が何かものを考えるときには,さまざまな知識を前提として考えを組み立てる.そうした,「思考の前提」となっているものについて思考することはきわめて困難である.しかしながら「哲学」の仕事とは,そうした「思考の前提」を問い直し,明るみに出そうとするものであるべきだと私は思う.ミシェル・フーコー『言葉と物』を読んで,思考の前提となるべきものの構築過程を知る.
概要
フーコー『言葉と物』研究.毎回,担当者を決め,担当箇所の概要,議論すべき論点,疑問点などを発表してもらう.発表をもとに参加者で議論を行う.おおよそ2,3週間に一章のペースで進める.
キーワード
科学と哲学,哲学
関連科目
注意
たくさん本を読むこと.毎回の授業で,関連する文献を紹介します.また,研究書の巻末には参考文献が掲載されています.それらを入手し,読み,報告すること.一ヶ月にどんなに少なくとも1冊,できれば週に1冊のペースで読むこと.
目標
1. | 科学史・科学哲学に対する基礎的な知識を身につける. |
2. | 自ら哲学的に思考する技術を身に付ける. |
計画
1. | イントロダクション:授業についての説明など |
2. | 第1章侍女たち(1) |
3. | 第1章侍女たち(2) |
4. | 第2章世界という散文(1) |
5. | 第2章世界という散文(2) |
6. | 第3章表象すること(1) |
7. | 第3章表象すること(2) |
8. | 第3章表象すること(3) |
9. | 第4章語ること(1) |
10. | 第4章語ること(2) |
11. | 第4章語ること(3) |
12. | 第5章分類すること(1) |
13. | 第5章分類すること(2) |
14. | 第5章分類すること(3) |
15. | まとめ |
評価
担当を分担して報告すること,3分の1以上の欠席をしないことが必要条件.報告の内容や発表の様子,議論への参加,学期末のレポートで総合的に成績評価する.
再評価
なし.
教科書
ミシェル・フーコー『言葉と物』新潮社
連絡先
山口(共通教育4号館404(11年3月まで), 088-656-7615, yamaguti@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜10:30-11:30