細胞生物学
Cell Biology
教授・大政 健史
2単位
目的
基礎科学から産業応用まで様々に利用されている細胞を中心に取り扱い,その構造や機能,さらには,細胞の利用技術の基礎的知識を修得する.
概要
生理活性蛋白質や抗体などの有用物質の大量生産,また遺伝子治療や細胞医薬品として用いられる細胞の性質について講述し,細胞を活用するための細胞培養法,解析法,取扱い法,産業化技術などの様々な技術についての理解も図る.また細胞を応用するに際しての生命倫理的な側面についても討議する.
キーワード
細胞,細胞培養,培養工学,バイオ医薬品,抗体医薬,細胞移植,再生医療,再生医工学
要件
本科目受講は生化学1及び2,酵素化学の単位取得を前提とする.
目標
1. | 動物細胞の構造や機能と細胞増殖に必須な要件,細胞の培養技術や設備について理解を深める. (授業計画1-7及び中間試験と期末試験による) |
2. | 物質生産や医療への細胞応用技術についての理解とその倫理的問題点の理解を深める. (授業計画8-15及び中間試験と期末試験による) |
計画
1. | 細胞の構造 |
2. | 真核細胞の細胞小器官 |
3. | 細胞や細胞内構造の精製 |
4. | 細胞定量分析方法 |
5. | 細胞周期と細胞増殖の速度論と物質収支 |
6. | 培地設計 |
7. | 細胞骨格と細胞培養担体設計 |
8. | 細胞大量技術と溶存酸素制御 |
9. | 膜や小器官への蛋白質の輸送,分泌と細胞培養の工業化 |
10. | 中間試験(到達目標1および2の一部評価) |
11. | 移植用細胞分離法 |
12. | 共培養 |
13. | 3次元培養 |
14. | 移植用細胞の産業化技術 |
15. | 細胞治療,再生医工学の展望と倫理的側面について |
16. | 期末試験(到達目標1および2の一部評価) |
評価
到達目標2項目が各々60%以上達成されている場合をもって合格とする.達成度は中間試験(40%),期末試験(60%)で評価する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
高木睦 著「セルプロセッシング工学―抗体医薬から再生医療まで―」コロナ社(2007)
参考資料
Lodishら著「分子細胞生物学(第6版)」(東京化学同人)
連絡先
大政(機械813 (8階), 088-656-7408, omasa@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 木曜日12:00-13:30
備考
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.