2011年度 工学部 化学応用工学科 夜間主コース — [選択] 2年(前期)

材料入門

Materials for Construction

教授・上田 隆雄

2単位

目的

建設構造物を建造するのには材料が必要である.このため,所要の性能をもった建設構造物の設計,施工,維持管理をするために必要な主な建設材料の種類とその特性を学習し,使用用途,構造形式,施工法と関連させた適切な材料の選定法,使用法を学び,建設材料に関する基本的事項と演習課題を解ける知識を習得する.

概要

新設および維持管理における建設材料を適切に選択し,特性に応じた使用法を理解するために,建設材料の性能の表し方,要求される性能を説明し,木材,土石,アスファルト混合物,金属材料,コンクリートなどについてその性能,使用上の注意点などを講述し,建設材料に関する基礎知識とその応用力の養成を図る.また,循環型社会における建設材料としてあり方を紹介する.

キーワード

建設材料,循環型資源,天然材料,人工材料

要件

基礎物理学及び基礎化学を受講しておくこと.

注意

授業内容に関する演習問題を配布し,中間試験および期末試験に合わせてこれらの演習問題をレポート課題として提出する.

目標

1.建設材料としての,木材,土石,金属材料,高分子材料の種類と主要な性質について理解し,要求性能との関係を説明できる.
2.アスファルトおよびコンクリートの基礎的知識を習得し,基本的要求性能と配(調)合との関係を説明できるとともに,循環型社会における建設材料としてあり方を説明できる.

計画

1.授業のガイダンスと建設材料の役割と分類
2.建設材料の強さ,ひずみの意義とその表し方
3.建設材料の変形,耐久性,その他の性能の意義とその表し方
4.建築用素材とその性質
5.建築用木材種類,性質と適用例
6.建築用石材の種類とその特性
7.骨材の要求性能,骨材の種類,路盤材料の種類とその要求性能
8.中間試験
9.金属材料の種類,性質とその適用
10.高分子材料の種類とその性質
11.アスファルトの種類とその性質の表し方
12.混和材料およびフレッシュコンクリートの性質
13.硬化コンクリートの主要な性質
14.循環型社会と建設事業
15.循環型社会における建設副産物の再資源化
16.期末試験

評価

到達目標の2項目が達成されているかを試験70%と,各課題に対するレポート内容30%で評価し,到達目標に対してそれぞれ60%以上を合格とする.成績は,1及び2の到達目標の重みを,それぞれ50%として100点満点に換算して算出する.

対象学生

他学科,他学部学生も履修可能

教科書

宮川豊章監修,岡本享久編 図説「わかる材料」土木・環境・社会基盤施設をつくる,学芸出版社

参考資料

岡田清,六車煕編「新版コンクリート工学ハンドブック」朝倉書店,岡田清,明石外世樹,小柳洽著「新編土木材料学」国民科学社,樋口芳朗,辻幸和,辻正哲著「建設材料学(第5 版)」技法堂出版,西林新蔵編「建設構造材料」朝倉書店

連絡先

上田(A棟502, 088-656-2153, ueda@ce.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 年度ごとに学科の掲示を参照すること

備考

授業時間中の教室への出入りは,特に理由がない限りできない.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.