2011年度 工学部 機械工学科 昼間コース — [選択] 2年(後期)

微分方程式2

Differential Equations (II)

准教授・深貝 暢良

2単位

目的

連立常微分方程式の解法,ラプラス変換の初歩,そして簡単な偏微分方程式の解法を修得し,より実際的な工学的な問題に応用できるようにする.

概要

「微分方程式1」に続いて現代工学すべての基礎として重要な役割を果している連立常微分方程式系の基本的な解法を講義する.さらに,簡単な偏微分方程式の解法についても講義する.

キーワード

微分方程式,連立線形方程式,ラプラス変換,微分積分,線形代数

要件

「微分積分学」,「線形代数学」,「微分方程式1」の履修を前提とする.

注意

《注意1》 ●この授業は「微分積分学」と「線形代数学」の理解を基本としてさらに新たな内容を積み重ねます.毎週の予習と復習が必要です. ●授業がはじまるまでに教科書の該当箇所をみておきましょう.とても理解の効率があがります.そして復習も容易になり,学期末試験の良好な結果が期待されるようになります. 《注意2》 ●方程式の解法の事後処理として必ず「検算」をするように心がけましょう.検算は求めた解を方程式に代入して具体的に式をみたすことを確かめる作業です. ●どのような分野においても「事後検査による信頼性の確保」は極めて重要な手続きとみなされています.

目標

1.簡単な定数係数連立線形常微分方程式が解ける.
2.ラプラス変換とその応用ができる.

計画

1.連立線形常微分方程式 ... (教科書,第3章 & 付録)
2.線形代数の復習
3.同次連立微分方程式 ... (教科書,第3章 & 付録)
4.非同次連立微分方程式 ... (教科書,第3章 & 付録)
5.基本行列の構成 ... (教科書,第3章 & 付録,プリント資料)
6.計算例 (1)
7.計算例 (2)
8.ラプラス変換の定義 ... (教科書,第4章,ラプラス変換)
9.ラプラス変換の基本的な性質 ... (教科書,第4章,ラプラス変換)
10.ラプラス逆変換の計算 (1) ... (教科書,第4章,ラプラス変換)
11.ラプラス逆変換の計算 (2) ... (教科書,第4章,ラプラス変換)
12.常微分方程式への応用 ... (教科書,第4章,ラプラス変換)
13.1階偏微分方程式 ... (教科書,第5章,偏微分方程式の解法)
14.定数係数の2階線形偏微分方程式 ... (教科書,第5章,偏微分方程式の解法)
15.まとめ
16.期末試験

評価

期末試験に基づいて行う.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

(A) に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

杉山昌平『工科系のための微分方程式』実教出版

参考資料

鈴木武・柴田良弘ほか『理工系のための微分積分 I, II』内田老鶴圃

金子晃『線形代数講義』サイエンス社

三宅敏恒『微分方程式,やさしい解き方』培風館

木村俊房『常微分方程式の解法』培風館

古屋茂『微分方程式入門』サイエンス社

長瀬道弘『微分方程式』裳華房

連絡先

工学部数学教室 (A棟219室)
オフィスアワー: 木曜日 15:00∼16:00

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.